鏡割りというのをしたくって、毎年恒例にはまだならないけれど、何度か鏡餅を自作して、一緒に新春を過ごしておりました。
餅をつくのはホームベーカリーです。ふやかしたもち米と水を入れるだけなので、簡単といえば簡単ですが、出来上がってからネチャネチャ引っ付くし、成形して乾かして、とまあそのぐらいの手間はかかります。ご飯を炊くように餅を作るわけにはいきませんね。この辺が餅のご馳走であり続ける由縁でしょう。
自家製鏡餅は、昨今売られているキャラクター付きの小さな鏡餅よりうんと大きくできるから好きです。どうせなら立派に飾りたいですね。そして家族集まって、食べ応えのある餅であってほしいものです。
飾って後は鏡開きで食べるだけ、ならよいのですが、自家製餅はカビとの戦いです。表面は乾いているしヒビ割れてきているから大丈夫と気にならなかったのに、重なっている部分、底辺などは見事にカビが繁殖します。何度目でも難しいものですね。
それでも何度かカビをこそげ落とし、ようやく小正月になり、土鍋で野菜も煮え、後は餅を割って入れるだけになりました。
杵代わりの木片でガンガン割りました。
ところどころカビが残るのでお客様にはとても出せないけれど、丈夫が取り柄のうちの子たちはしっかりがっついてくれましたよ。
「健全な魂は健全な肉体に宿る」との言葉に支えられ、菌活バッチリです。カビ餅を奪い合う姿はとても健全とは言えないのかもしれないけれど、何事にも負けないたくましさは誇らしい姿であります。一つの大きな餅をみんなで分け合って、なんだか幸せな鏡開きでした。