近くの川に一組だけ住む鴨たちが、零下の寒さを物ともせずにスイスイ泳いでいきます。
見るだけでも背中がゾクゾクしてきそうな真冬の朝ですが、このきれいな川が凍らずに流れているというだけで、鴨にも人にもいいところだなと嚙み締める思いがあります。
中国の北部にある天津で暮らしていた頃、澄んだ流れの川を見ることはありませんでした。川はあったのですが、どろんと流れているようないないような。そして冬には全て凍りつき、水鳥が暮らすことはできません。人は凍ったのを幸いに、氷に穴を開けて釣りをしたり、橋を渡らずにそのまま川を渡ったり、もちろんスケートもできるし、楽しい思い出もあります。
それでも私は流れる清流がいつも恋しかったので、今目にできる川の姿がありがたくってなりません。あまりに寒い国や地域だと、家の中はいつもぬくぬく暖め続けているので、天津の冬の温かい家は恋しいものですが、同時には手に入りませんね。流れる川か、ぬくぬくの部屋か、後者に後ろ髪は引かれ惹かれしながらも、やっぱり川が好きで、水鳥がいる眺めが好きです。大阪でも京都でも、水辺には鴨たちがわんさかいたので、ここでも鴨たちがもう少し増えてくれたらいいなと望んでいるのですが、鴨の数も人口密度と相関関係にあるのでしょうか。また調べてみたいテーマですね。