勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

飯高で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

子ども寄席大満足

先日の日曜日になりますが、津市にある久居文学館という図書館のある建物で、子ども寄席が開かれました。噺を披露してくれたのは切磋亭琢磨さん一門で、師匠のトリの前に三人のお弟子さんが一つずつ次々と、味のあるネタを繰り広げてくれました。


いつも行っている図書館に案内チラシがあったのを見つけて、去年も訪れたのがあまりにも楽しくて、今回はリピートです。末っ子はどうしても騒ぐのでお父ちゃんと階下の図書館で待っていてもらいますが、小学生の娘たちと、噺好きの坊やにとっては生の落語舞台は願ってもない良い機会なのです。一時間半ぶっ通しなので、最後の半時間はどうしても集中力が尽きて、下の子から順にそわそわし出しますが、それでも周りの人の笑いに包まれて、噺を見聞きした経験は小さくはないですね、きっと。


演目は順に「牛ほめ」、「花色木綿」、「ふぐ鍋」に「崇徳院」でした。前の二つは子どもたちも知っている話で、笑いのツボを待ちながら、ちょっとした違いも楽しみながら、安心した楽しさに満ちていました。「ふぐ鍋」は中学一年生の切磋亭幸村君が演じてくれて、初めて触れた噺なのですが、テンポもいいし、食べ真似も秀逸だし、芸の道を歩むとは素晴らしいものだと感心しきりでした。津市中が押しかけないのか不思議なくらいですが、他のところでも楽しませてくれるのでしょうかね。隣の市とはいえ羨ましいですよ。


と、子どもたちの芸に感激の涙を垂らしそうになった後の、師匠は、流石に格が上だったのです。小さなうちの子たちにはだいぶ難しい話であったけれど、よくぞ演じてくださったと、感謝しきりです。ありがとうございます。


この日は他にも魅力的なイベントが重なっていたのに、迷いなく子ども寄席を選んだのは単に私の独断なのです。大阪出身といっても北の方だったし、昔から落語に嗜んでいたわけでもないけれど、豪華な演劇よりオーケストラより寄席が好きな気がします。夢見る昂揚感より、生きた言葉と笑いに支配されているようです。もっと若い頃に観ておけばと滅多にしない後悔に値するくらいですが、まだ人生は長いと希望を持たなければなりません。


子連れの田舎暮らしでは、寄席や舞台に足を運ぶのは早々ある機会ではありません。今の人生と違って都会の独身を貫いていたのなら、私はきっと文化三昧でした。宝塚も四季も毎度通い、仕事終わりに映画館、演芸館、劇場に足繁く通い、観劇の感激のために働いていたに違いありません。それが全く違う現実の暮らしでは、子どもたちに読んであげた落語を生で堪能できる、この機会がほとんど全てです。なんと素晴らしかったことか、何度も何度も反芻して、笑をかみ殺しながら野山を歩いておりますよ。