地域の文化祭にトランペット演奏という形で娘たちと一緒に出演してきました。
飯高に移住してから小学生の娘と共にトランペットを習っています。もともと吹奏楽部だった私は、憧れのトランペットを娘が習える機会にパッと飛びついたのですが、ここは子供の少ない地域ということもあり、保護者も一緒に習えるのです。いつしか娘より夢中で習うようになってしまっておりますが、トランペットは音を出すだけで一筋縄ではいかない難しい楽器なので、楽にステップアップというわけにはいきません。それでも週一は下らないように練習を続けていくと、ある程度吹けるようになって、だんだん綺麗な音が出るようになることに気付けて、めちゃくちゃに嬉しいです。
今日の演奏は、昔取った杵柄を駆使して、小太鼓も演奏してきました。中高生の頃必死で打楽器を叩き続けながらもそれ以上には至らなかった私にとって、打楽器演奏は非常に強いコンプレックスを呼び起こす活動でもありながら、やっぱりどうにも好きなことは身を以て知っています。恥ずかしながら太鼓を叩いて、子供たちの演奏の底辺を支えることができたようで、幸せなひと時でした。
さて、地域の文化祭とは言いながら、飯高地域はとても広く、小学校は二つだけど主だった地域は七つあります。そのうちの一つの文化祭です。隣の小学校は区域だけど、うちの小学校は入りません。公民館での文化祭なのでそんなに大規模でもありません。会場は埋まるし、市長も議員さんも駆けつけて下さるので、地域の底力は感じますが、私と子供はトランペット倶楽部に入っているから出演するのであって、地域のみんなが集まる程の規模でもないのです。
そこに長女の担任の先生が訪れて下さいました。おばあちゃんが公民館を利用しているという縁はあるようですが、担任の先生のお住まいからはそう近くもないのに、お休みの日にわざわざ足を運んでくれたのです。娘が事前に話していたらしいのですが、それにしたって最優先してもらえるとは思ってなかったので、有り難さが身にしみます。振り返って、私が小学生の頃の発表会諸々で担任の先生が来てくれた思い出はないので、過疎の学校が恵まれているのか、長女がよほど恵まれているのか、いずれにせよなんかすごいなぁと胸がいっぱいになりましたよ。しかも手土産にホームベーカリーのパンも頂いて、娘が喜んだのは言うまでもありません。
それにしても彼女は恵みに見合うだけの演奏はできたのです。レベル相応の曲だけでなく、かなり難しい曲をなんとか頑張って練習に耐えてきたのです。シュタイナー教育を良しとする母としては、十歳以下の子供にキツい特訓をするのは信条に反することでありますが、どんどん吸収して伸びていく彼女と一緒に演奏できるのが嬉しくて、つい重たいまでの期待をしてしまいました。
反動か、演奏後はすっかり重石が取れたように遊びまくっています。私はもう何も言うことはありません。一緒の舞台で演奏できる機会をこれからも大切に大切に、今日は澄み切っています。