勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

抱卵始まってます

亀成園には鶏が二種類います。一年前にヒヨコを買い求めた茶色いボリスブラウンという種類が一つと、半年前に縁あって譲ってもらった烏骨鶏がもう一種です。早起きがまだ得意でない私は、鶏は雌鶏に限ると思っていたので、ボリスブラウンは全て雌です。雄はオマケで付けてもいいというのを断ってしまいました。でも譲られものの烏骨鶏には雄もおります。やはり早朝に高らかに鳴いてしまうので、毎夕雄鶏たちは倉庫に移動して、再び出してあげるまで夜が明けたのをわからないようにしてあります。

 

毎日ちょっとだけですが余分な手間がかかるし、雄鶏は卵を産むわけでもないので要らんかなとも思うのですが、谷間に響くコケコッコーを実は楽しみにしている方もいるようで、居てみると私もだんだん好きになってきて、「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」の格言を思い出します。先に頭で判断することが正しいわけではありませんね。

 

さて、烏骨鶏に雄鶏がいたら、卵はおそらく有精卵でありましょう。鶏は10:1の割合で大体が有精卵になるといいます。毎度毎度仕込まずとも一度で20日くらいずっと有精卵になるようなので、そんなに規律が乱れることもありません。何を懸念していたのだか。それに烏骨鶏は永年家畜として飼われてきた鶏としては珍しく、卵を抱く性質を残している種類だそうで、他に烏骨鶏を飼われているところではいつの間にかヒナが産まれていることもザラにあるのだそうです。

 

ヒナ、ヒナ、ヒナ!

つい興奮してしまいますがまだ見たことはありませんよ。

 

卵を抱き出したらその間は産まなくなるし、みんな無事に産まれるわけじゃないし、産まれても半分は雄だし、と幾つかの理由があり、養鶏場でもヒナを孵さないケースのほうが多いくらいです。とはいえ殻を割って出てくるところ、めちゃくちゃ小さなヒナが動き回ったり眠ったりするところなんか、もう是非とも見てみたいです。

 

というわけで、一週間前から抱卵始めてもらいました。数ある雌鶏の中でもいつも産卵箱に居て、いかにも抱卵に向いてそうな二羽を選んで、しばらく前から卵を溜めて、別の小屋に移しました。

 

二羽それぞれのスペースを設けておいたのに一緒にくっつくのがお好みです。すぐには抱いてくれなかったし、初めは卵がはみ出していたりしましたが、すっかり抱卵体制で頼もしいです。毎日ちらちら覗いてもいつもじっとしているだけです。あんまりにも動かないからせっかちな私はすぐに心配になりますが、ただひたすら卵を温める姿はメスとして無条件に尊敬に値する姿です。

 

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上手くいけば後二週間、春休みになる頃にうちでの初のヒナが誕生するのでしょうか。期待はするけど、どうなっても温かく見守ってあげることが私にできるのかな。もっともっと肝っ玉母になって、小さなお母さんたちを待ってあげなくちゃいけませんね。