勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

ワラビ採りの子供たち

はニョキニョキと山野草が伸びて騒がしいくらいです。今年は昨年より畑がうまくいったおかげで山菜摘みの必死さは薄いですが、あれもこれもみずみずしく美味しそうに見えてしまいますよ。

 

山菜採りの代表格にワラビがありますが、こちらに移住してくるまで、水煮パックや外食以外は食べたことがありませんでした。陽当たりの良い斜面にスルル、スルルと伸びているのを昨年初めて見つけて試食してみたら、滋味あふれるしみじみとした美味しさでした。でもいかんせんもう時期も終わりの頃にやっと少しありつけただけだったので、今年はもう少したっぷり味わってみたいと願っていたのです。沢山ありそうなのになかなか見つけられず、そろそろワラビの夢を見そうでした。

 

幸運をつかんだのは子供たちでした。なんとお隣さんの裏に、しっかり草刈りをした明るい斜面があるのですが、そこにこれでもかというほど生えていたのです。けれどお隣さんのワラビは近くて遠いもの。その壁をあっさり乗り越えたのは呑気に外で遊んでいた娘たちです。よく遊びに来るそのうちのお孫さんに誘ってもらって、母の知らぬ間に憧れのワラビ採りをガッツリ体験していたようです。また羨ましいリスト更新です。

 

袋にいっぱいのワラビは、こんなに頂いてよいのかと目が大きくなるたっぷりさでしたが、食べきれないし、ほっといたら鹿に食べられるだけだからと、ありがたい懐の深さです。その上その子たちと一緒にうちの子もご近所におすそ分けに回らしてもらったらしく、子供たちがワラビを持ってあっちの家こっちの家と、なんかそれもいい体験ですね。親と一緒に挨拶回りに行くと似て非なる、子供同士でご近所付き合いを学ぶとは、望んでできるものじゃありませんから。子供が少ないので余計、子供同士の学び合い、刺激し合いには大袈裟に感心してしまいます。

 

児童精神科医佐々木正美さんが繰り返し述べておられるように、学童期の子供たちには子供同士ごっちゃくたに遊ぶことが一番です。もっと小さい子は親のそばで真似っこしてるのが何より幸せなのですが、大きくなるにつれ、私より友達からの影響が年々強くなっているのを感じます。三重県下でも指折りの児童が少ない学校ではありますが、だからこそ一年生から六年生まで一緒くたに遊んで刺激し合って、却って恵まれているような気もします。そして学校の友達以外に時々遊ぶ機会のある子が数えられる程だけいてくれて、どれも大事な友達関係です。干渉はしないけど、いつも心は寄り添っていたい母には、このくらいが最適な把握できる数で助かっていますよ。

 

 

なにはともあれ子供たちが収穫してきてくれた大事なワラビ。沸騰した湯に重曹を入れて湯がいてアク抜きして、何にしようかな。早めに食べるのが一番だけど、沢山だから保存しても良さそうですね。お楽しみがまた一つ増えました。

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わらびの画像を探していたら、いわさきちひろさんの素敵な絵がありました。え、わらびと子供ってこんなイメージなのか。いやはや、子どもにもいろいろおりますよね。