勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

ナンジャモンジャは花なんだ

よく散歩コースにしている道の突き当たりに、普段は門が閉じられている公園があり、そこの内外で今満開を迎えている花があります。

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白くてモジャモジャの不思議な花は、ナンジャモンジャと呼ばれる珍しい花で、愛知県と岐阜県でしか咲かないと図鑑に記載されていました。きっと違う本では三重県も仲間に入れてもらっているのでしょうが、外れてしまっても関係なくナンジャモンジャの群生を保持している三重県が私好みです。毎年新聞にも掲載されて、三重県内ばかりでなく名古屋から訪れる人もチラホラいるGWの花見スポットのひとつなのですが、大きな看板があるわけでなし、露店もなく案内板すらなく、ひっそりとただただナンジャモンジャは咲いています。今年は道の分岐に一枚看板が立つようになったので、道を聞かれることは減りましたが、駐車場の案内もなく、ウロウロしている車を見かけることしばしばです。

 

もっとPRする価値もあろうに、商売っ気のなさか身内以外には隠しておきたいのか、珍しい花はますます珍しく秘密めいて、静かに凛と咲き続けていくのかしら。以前暮らしていたことのある中国やフィリピンでは、少しでも人が集まるところには必ずもぐりの行商人が居て、事故渋滞を聞きつけて集まる輩も当たり前で、怪しい色でベトついた食べ物をたくましく売り付けてきました。もし彼らのような商売っ気溢れる人々がこの場所を知ったら大挙して押し寄せて、あらゆる方法で宣伝して稼ぎの種にするのでしょう。そしてだんだん公園も道沿いも汚れていき、花もむしられていくのかなと思えば、やり過ぎたアピールは花のためにはなりません。でももう少し知られる価値はあるかなと、ちょっとだけお披露目です。

 

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公園入ってすぐのところには、登りたくなるような岩場があり、子供達は花はそっちのけで岩に飛びつきます。ここもロープがあったりボルダリングの足場が設置してあれば、人気のアスレチックポイントになるかもしれませんが、今のところたまたま飛びつく子供たち(自己責任の監視付き)と駆け下りてくる鹿とカモシカが独占しております。駆け下りてくるところは目撃しておりませんが、見慣れた落し物がありましたよ。

 

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ナンジャモンジャまだ咲いています。GWも終わってしまったけれど、人混みに飽きたら、秘境の奥香肌にどうぞお出かけくださいませ。と、今更宣伝するのでは誰も誘う気がないのはバレバレですね。いや、そんなことは、でもやっぱり。隠遁美とインスタ欲の狭間で。こっそりと贅沢な悩みでありますよ。