勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

飯高で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

ミャンマーのお祭りとは珍しい

先日、飯高町の最上流といっていい波瀬地区で、在日ミャンマーのカチン族の方々が一堂に会してのお祭りが開かれました。カチン族の方々は紛争により7年前から難民になっていて、伝統的なお祭りも開催されないままなのを知った、日本の支援者がNPO法人衆議院議員さんと協力して、自然豊かな飯高で、一緒に祭を行おうとの話になったそうです。

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詳しい話は何もわからず、何が行なわれるのかもよくわからなかったのですが、波瀬地区は飯高町の中でもうちよりさらに川がきれいなところで、それゆえ訪れてもきっと損はないだろうとの見込みにより、えいやで参加してみることにしました。どこの町でも小さなところではそうかもしれませんが、この辺りのイベントでいいのは、現地で必ず何人もの知り合いに出会うことです。そしてようやくイベントの詳細がわかるのし意外な話やらも耳にすることができて楽しいのです。事前につかめる情報の知らせ方は改善しないといけないのではと思いますが、よくわからないところに飛び込みながらもなにがしか安心というのは、冒険好きな子連れにはちょうど良いハードルです。


私も家族もミャンマーという国にはまだ訪れたことがなく、今後ご縁があるかはわかりませんが、ミャンマーで難民となって日本に来た家族の話は去年の夏に課題図書で読みました。

空にむかってともだち宣言

空にむかってともだち宣言


あまり考えさせられる内容のない残念ながら深みのない話だったのですが、主人公のクラスでミャンマーの踊りを披露するというくだりは覚えていて、今回のお祭りでミャンマーの踊りが見られるのかなと期待して行きました。難民が苦労して日本に来られて複雑な思いをしていることも察することができるので、読書の甲斐はあったのかもしれません。たくさんの難民の中で、日本に亡命できるのは予想以上にわずかなものでしょう。飯高町に集まってきた人々にもそれぞれの歴史があるのかなと思うと別の話がふくらみそうです。


課題図書のミャンマーとは地域が違うのか、このカチン族のお祭りの趣旨は、会場に居合わせたみんなで踊りの輪を作るというものだったようです。先に飯高町で行なわれる祭文踊りという盆踊りをミャンマーの方々も交えて踊り、その後、カチン族の踊りに参加者も加わり、二つ合わせて一時間程度踊るというものでした。盆踊りは細分化された地域毎のスタイルではなくて基本的なスタイルでよかったので、もう移住三年目の私も入れました。ただ各地域によってちょっとずつ節回しやリズムの取り方が違うため、だんだんずれてしまい、早めのテンポの方々に比べて遅れているようになってしまいましたが、それなりに踊ることができました。主催地域としておもてなしをした後は、いよいよカチン族の踊りでした。


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マノー祭の踊りは、しっかり民族衣装を着た方々が、二列になってリズムにのって行進し、ときたま右手を上げて「あわわわわわわー」と言いながら持っている布を振る、そしてまた行進する、というものでした。軽く左右に揺れながらも基本的には前の人についていく行進なので、誰でも参加することができます。長い二列が近づいたり離れたり並んだりぐるぐる回ったり、前列の人にしかわからないであろう動きによって、どこまでも続いていきます。なにぶん晴天の暑い日で、何度か脱落しそうになりながらも音がある限りは動き続けねばと歩き続け、最後まで参加することができました。今回は半時間ほどでしたが本来は一時間以上もやり続けるらしく、祭にかける体力気力はどこの世界でもパワフルであることに改めて感心しました。


その後ミャンマーの方々に教えてもらったスタッフが作ってくれた、ミャンマー料理の試食がありました。これもまた試食というので軽く呼ばれておしまいかと思いきや、次から次へと出てきて、スパイス好きな私は大喜びでご馳走になってしまいましたよ。ミャンマーの味はタイほど辛くなく、ベトナムほどエキゾチックな香りが強くもなく、山海の妙味をしっかり詰め込んだクセになる味わいでございました。食べ物のおかげで一気にミャンマーが近くなり、ありがたい体験になりましたよ。私の舌では中味を全て解析することはできませんでしたが、いつか懐かしい味になればいいなと旅情を募らせることになりました。そして今回一緒に踊った難民の方々が、いつ帰国できるかわからなくとも味を受け継いで、発信し続けていってほしいと思いました。一期一会がつながっていきますように。