勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

飯高で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

若き心に残るのは

残念ながら写真を一切撮っていなかったので、文面だけでの記録になります。


地域興しを頑張ろうとのやる気を垣間見せていたら、市の田舎体験プログラムの一部に加えてもらえることになりました。自然養鶏農園で鶏と触れ合って卵を集めたり、自分で火おこしをして地産地消のご飯を食べるといった体験を、訪れてくれた知り合いだけでなく一般で申し込んで下さった方々に提供できるというありがたいチャンスが回ってきたわけです。


その第一回が先週行われました。来てくれたのは四人の学生と市会議員のご夫婦です。なにやら議員さんがインターンシップとして大学生に来てもらい、様々な体験をしてもらってレポートを書いてもらったり発表してもらったりという活動をされているらしく、この地域でも米農場に研修したり林業体験をしたりとの前例があるようです。


亀成園の日々が一般の人々や若者にどういう印象を与えるのか、わかるようなわからないようなワクワク感を高めてお迎えしました。学生さんはみんな一回生らしく、将来が固まっている子も漠然としている子もいたけれど、自分の幅を広げるためにも田舎体験を選んでくれたとはありがたい話です。


教育に興味の強い学生がいたこともあり、香肌小を見学してもらい、コミュニティスクールの話や少人数による体験満載教育の話もたくさん聞いてもらいました。こんな学校がいいなと思ったり、でもこんな少なくて大丈夫かなと思ったり、どちらも最もです。それから亀成園に移動して、まずは火おこしです。杉の葉、小枝、針葉樹の薪、広葉樹の薪と太さもいろいろあるのを組み合わせて上手に火がおこせるか、あまり口出しはせず見守っていました。今でこそ私も子供たちも随分当たり前に火をつけるようになりましたが、最初は四苦八苦もいいところでしたもの。案外すんなりクリアした学生さんたちはなかなかのものです。


火がおこせて、お湯が分けたら自家製小麦のうどんにお出汁と生卵をかけて、味噌をつけた鹿肉も焼いて、自給率90パーセントに近いお昼を一緒に食べました。胚芽米に自家製梅干し、浅漬けも出して、今じゃなんてことのないいつもの食卓そのままですが、移住一年目ではとてもできなかったなぁとしみじみ感じてしまいました。


お腹がふくれたら鶏舎に移動して、鶏たちに餌をあげたり、捕まえてみる体験をしてもらいました。鶏は体温が40度くらいあるので、抱っこしてみると予想より温かいです。動物がたくさん集まる匂いなんかは好みがわかれるでしょうが、鶏を狙って様々な天敵が来るのを番犬が追い払う話なんかは興味を持ってもらえたようです。


小さな子供と違って大学生なので、ずっと話を聞いてもらえるのも嬉しいのですが、やっぱり身体を動かすのが一番なので、最後は薪割りをしてもらいました。薪も木の種類により大きさにより割りやすさが全然違います。そんなことも体験してみなければ実感を伴ってわからないので、スパッと割れたりガチんと止まってしまったり、真っ直ぐ下ろせたりズレまくったり、若い力が頑張ってくれるのは眩いものです。火をおこすには薪が必要で、その仕事があってこそ豊かな食につながって生きていける。おぼろげにでもいいからそんな昔からの人の生き方をどこかで感じておいてくれればなぁと願っています。彼らがこれからどう生きていくにせよ、食べることと考えることは生涯続いていくのですから。


とりあえず第一回の体験プログラムはこんなかんじで終了しました。お客さま一行はバスでリバーサイド茶倉に移動して一泊。次の日も珍し峠を歩いて百年杉のお話を聞いてと飯高の魅力がいっぱい詰まった体験をしてくれたようです。


これらの話は海住さつきさんのブログでも写真付きで報告されているので、体験者側からの話としても併せてご覧ください。

https://kaiju-satsuki.jp