勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

お米が育つの感じてみたい

GW前となり、あちこちの田んぼで水が張られるようになりました。田植えも始まり、大好きな夏の田んぼを日々目にできると思うと今からワクワクします。田んぼの周りはツバメも飛び交い、カエルの合唱も夜な夜な大きくなり、ダイナミックな田舎の夏が近付いています。

 

現在亀成園の持ち場には田んぼはありません。昔は田んぼだったという畑地で野菜や果樹を育て、鶏の放牧も行っており、今でも十分生き物の多様性に目をみはる日々なのですが、やはり田んぼはずっと興味がありました。田んぼに水があるおかげで夏もいつも打ち水をしているように涼しいし、稲の緑は茶畑の黄緑と並んで目に青々と美しいし、実る稲穂の様子も私にはもうなくてはならない季節の眺めになっています。

 

ご飯好きの長女とお父ちゃんにとっては、田んぼは米が育つからこそ宝の土地ですが、おかず食いの私にとっては、米だけ採れればハッピー、とはいかなくて、沢山の生き物がいて、いろいろなものが育つ可能性があるからもっと宝なのだと思います。目の前で育ったお米に合わせて食べてみたいものを考えるのもヨダレものですし、田んぼにドジョウがいたらなぁ、鯉がいたらなぁ、更に合鴨いたらなぁと、おかずの夢が広がりますね。

 

現在はこの地域でも田んぼをたたむ人が多くなりました。いかに機械化しようとも田おこしや代かき、水の管理に脱穀やらは経験のない私にも大した重労働に思えます。毎年これで最後と言いながら頑張ってくれている方もいて頼もしいですが、集落のほとんどが田んぼ離れをしてしまう『田んぼのいのち』という絵本がリアルに感じられる地域です。

 

田んぼのいのち

田んぼのいのち

 

 

 

もうそろそろ近隣の田んぼを眺めるだけで幸せを感じている場合じゃなくなってきました。それでも素人が新しく手を出すのは、一歩前進どころかマラソンに挑戦くらいの気合が必要ですが、やっぱり田んぼ、やりたいです。もうむずむずが抑えきれなくなって、今年空いてしまった田んぼをお借りして、自分なりの挑戦を始めることになりました。夢の第一歩の地はこんな田んぼです。すくすく伸びのび育ってくれるかな。f:id:kamenarien:20190424085504j:plain

 

 

それと並行して今年度はちょっと離れた地域ですが、自然農田んぼの先生にも教わることにもなりました。数家族合同で作業をしながら細かく教えてもらえるプログラムで、ちょうどいい時に縁あって情報が届き、飛び込めるのは我ながら強運を感じます。田おこしでトラクターを使う以外は鍬と鎌、スコップを使った手作業での米作りです。力不足、体力不足が危ぶまれますが、子供達を総動員して一皮むいていきたいです。その田んぼの近くでは昔ながらのレンゲ畑がありました。米と麦を作って、何年かに一回はレンゲ畑にして土地を休ませる、なんて話、小学校で習ったことがあるのを思い出しますね。

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自然農の米作りにはこんな小説もありました。都会の引きこもり青年がひょんなことで手作業の田んぼをしなければいけなくなるすごい話ですが、現代はこれくらいの変革が各々必要なのかもと思っています。一年のうちほんの数時間だけという稲の花、私も見てみたいです。

 

生きるぼくら (徳間文庫)

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