勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

いろいろとお正月らしいこと

絶対に近未来だと信じていた2020年が現実になってしまい、なんだかむずがゆい年明けです。年末年始と天候もやたらに穏やかでリアリティに欠ける気すらします。そうやって斜に構えていたら天罰のように久々に喘息の発作がきて、真面目に普通に生きていたいと強く突きつけられることになりましたよ。平穏ってありがたい。今年度は新しい事業計画ばかりで心配すればキリがありませんが、怠けずおごらず無私を突き詰めて頑張れば、きっと道はあるはずなのです。七転び八起きに向けて進むしかない亀成園を、どうぞよろしくお願いいたします。

 

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さて食料自給率七十%を掲げる亀成園ですが、おせち料理は流石に手強かったです。大根、人参、かぶ、ネギ、水菜、サツマイモ、栗を駆使してお煮しめと栗きんとん、酢ごぼう、なます、お雑煮はほぼ自前でできたものの、コンニャクと椎茸はもらいものだし、レンコンは購入になりました。数の子、いくらは仕方ないとしても、黒豆もそろわずごまめのかえりに伊達巻のハンペンも購入で、お正月とはどうしたって流通に巻き込まれなければならない時なのだと腹を括らねばなりませんでした。それでもとっておきのゴボウと干し柿が活躍してくれたので、手作り感は高かったですよ。見た目はイマイチですがあっさり味のおせちは身体を優しく整えてくれます。

 

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新年を迎えるのに用意するのは、しめ縄に鏡餅、門松などがあります。鏡餅は餅つきのときに準備しますがどうにもひび割れてしまってお見せできず、玄関用のしめ縄も私の腕不足でイマイチで、なかなかピシッと決まりません。神様はあきれているのでしょうか。けれど自分で手を動かしてこしらえてみると、寺社仏閣に飾ってあるワラ飾りや門松、お供え餅などがいかに優れた捧げ物なのか身に染みてわかるのが良いです。先人たちがたゆまず重ねてきた知恵と技と祈りが、無感動に通り過ぎずに向き合ってみるきっかけとしてでも、自分でやってみる体験は続けていきたいですね。子供たちのビーズ細工と折り紙の力を借りた、離れ用のしめ縄はこちらです。しめ縄の厳粛さは無くなって、ワラのリースな感じですが、神さまも微笑んでくれるかな。

 

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初参りは除夜の鐘をついたすぐ後に近所の氏神様に詣でました。小さな子を十二時過ぎてまで起こしておく初チャレンジをして、地域に根差した年越しができました。お伊勢参りもよいのですが、今年は人混みを避けたかったので、近場が正解でしたね。その他年明け二日目に飯南任柿のわらオブジェ「たまちゃん」には会いに行きました。大きくてめでたくて可愛いですからね。新年用にわら拵えの門松を置いてもらっていたたまちゃんは、前にも増してめでたい存在で、人招きのご利益にあずかりましたよ。

 

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昨日今日と実家のある京都に訪れて、人混みはなるべく避けたいので人気のスポットなどはちっとも立ち寄らなかったのですが、流石京都のこと、そこかしこに赤い鳥居があり、着物をお召しになった方々がおり、観光客の外国人が沢山いて、たっぷりの異文化体験でした。今は京都が圧倒的な観光スポットですが、そのうち田舎に流れが変わっていったらいいなぁ、もっと日本ののんびりしたところを国内外の人に知って欲しいなぁと、お仕事目線になりました。いえ、まだ仕事始まってないんですけどね。ちゃんと観光業がしたいです。私好みの、息が詰まらない、魂が安らぐ場所案内を。旅人にとって2020年代はきっとそんな時代になります。

 

たっぷり骨休めをしたお正月を過ごした後は、一歩一歩前進に取り組みたいものですね。