勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

振り回されない練習中

小学校の水たまりにあったカエルの卵を、生き物好き自然好きの先生がすくい上げて、教室の水槽で飼育していると聞いた時から予感はしていたのです。春休み前になって、卵から孵ったおたまじゃくしたちは、我が家に来ましたよ、案の定。

 

私も生き物好きは相当なものなので、おたまじゃくしがいるということは別に構わないのです。なんならカエルになって積極的にハエ退治をしてくれたらありがたい。けれど去年近くで息子がすくってきたおたまじゃくしをあっという間に全滅させてしまったのが、苦い経験として忘れていないので、ホイホイと受け入れて二の舞を踏ませたくなかったのです。

 

そんな親の複雑な思いも知らず、能天気な娘はホイホイ引き受けて、珈琲用の紙コップに入れて持って帰って来ましたよ。ざっと二十匹はウヨウヨとしていて、流石にゲッとするのに気にする気配もなく突きつけてきたのです。娘の友達は教室におたまじゃくしがいるのは嫌だと言って、別の部屋に移動してもらったそうなのに、我が娘は持ち歩いても平気とは、よほど私の育て方が良いのやら悪いのやら。

 

来てしまったものは仕方ありません。虫用だけど水槽に入れて、その辺の水路から藻とか石とか持って来て、お日様の当たりすぎないよう土間の片隅に置いて、おたまじゃくしの飼育が始まりました。

 

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大体子供たちは捕まえたり持って帰ったりするばかりで、変化がない限り興味が長続きしないのが常です。私も同じ意識でいられたら楽なのですが、一度身に付いた母心は強力でネバネバで、そこに小さなものが居る限り気になってしょうがないのです。去年九匹のおたまじゃくしを全滅させてしまった後は丸三日間落ち込みましたよ。飼い犬が死んでしまった後、次の犬を飼えないという人は少なくないですが、そんな気持ちかな。いや、たかが拾ってきたおたまじゃくし、この辺りどこにでもウヨウヨしているし、カエルになっても残るのは僅かとはわかっちゃいるのですけどね。でも再び来てくれたこれは挽回のチャンスなのかもしれません。

 

ピロピロ動いてくれると嬉しくて、じっとしてるとドキッとして、しっかりおたまじゃくしに振り回されている暇人な私です。具合の悪い鶏ちゃんも心配だし、新しいヒヨコも気になってただでさえそわそわしているというのに。どーんと構える広い器を下さい。