勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

新家屋おめでとう

亀成園では現在九羽のボリスブラウンと二十羽の烏骨鶏、七羽の烏骨鶏ヒヨコという鶏事情で、鶏小屋がバラバラに五カ所にありました。この心は、小屋ごと移動式のチキントラクターとして畑など耕したいところに置きたいから、耕し力抜群のボリスブラウンたちを分けて飼っていたからなのです。烏骨鶏はヒヨコと母鶏で一つ、大人たちで大きめの一つでした。各地に鶏がいるのもよいもので、ご飯を持っているとあっちからもこっちからも見つけられてお声がかかり、大人気な私気分を味わえたのですが、縁あってまた烏骨鶏を二十羽程頂くことになりました。とても嬉しいけれど、流石に小屋が小さいし、お世話の手間がこれ以上増えるのは大変ということで、お父ちゃんが新しく大きな、かなり大きな小屋を建てました。

 

設計図を描いて、材料と時間を試算して、ギリギリの材料を集めて、地ならしをして、丸太を運んで、木の皮をはいで必要な長さに切って、穴を掘ってブロックを埋めて丸太を立てて、横木をつないで、トタン屋根を拭いて、材料を買い足して、地面に穴を掘って瓦を埋め込んで、隙間を塞いで網を張って、扉を作ってなんとか完成! ということを三月の上旬からずっとやっておりました。春休みにどこにも行ってないのはひとえにこの鶏小屋のためでした。

 

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私も手伝って、丸太を運んだり支えたり、木の皮はぎをしたり、ビスを打ち付けたり、穴掘りをしたりしましたよ。三月下旬は幸いお天気続きで、作りかけの屋根から花見ができるほどでした。午前の桜、真昼間の桜、夕暮れの桜、どれもたっぷり見れて素敵な職場です。

 

工事はギリギリのカツカツの身体ボロボロの険しい道のりでしたが、姉たちが下の子をみてくれていたりちょっと力を貸してくれもしたおかげで、なんとか出来上がりにこじつけられたのです。

 

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ちょうど下の子たちの保育園入園式の日に鶏たちもお引越し。ボリスブラウンと烏骨鶏を混ぜて飼って大丈夫かなと心配もありましたが、広々としているおかげもあり、今のところ気持ちよく過ごせているみたいです。風通しが良く、涼しい所も日当たりのよい所も十分で、鶏たちは思い思いに地面をつついたり止まり木でのんびりしたりしています。これからまだ地面に腐葉土を入れてもっと快適にしていきます。産卵場所も増やしてやらねばならないし、住みながら手を加えていく在り方は人も同じですね。

 

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さて明日は新しい烏骨鶏たちがやってきます。毎晩のようにイタチだかハクビシンだか天敵もやってきて犬が吠えて、なかなか気の抜ける暇もないですが、人が住めそうな豊かな鶏小屋で、愛鶏たちが仲良く健康に居てくれることを支えてあげられたら農婦冥利につきますね。日々のお世話が一カ所で済むようになったのもかなりの成果になりそうです。

 

鶏小屋に机と椅子を持ち込んで、優雅に鶏観察ライフを満喫したいところですが、春の農家は忙しい。新学期の保護者も忙しい。そしてセルフビルド熱を高めたお父ちゃんはいつかは自分たちの家を建てようと男のロマンを夢見始めてしまいました。応援するが吉か止めるが吉か、鶏たちの住み心地を参考に、長い目で見守りたいですよ。