勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

華ある花、実のある花

ボタン、シャクヤク、スイトピーやらの派手な花に目を奪われてしまう初夏です。華やかな花があるとそれだけで心が浮き立つので、道沿いに咲いてくれる花があるのは頭で思う以上にありがたいことです。咲かせる腕を磨けていない身にはとりわけ。でも花じゃ腹が膨れないのもまた女らしい現実です。梅の実も今か今かと膨らんでいるし、樹木を眺めていたら、ふと大切な花たちに目が止まりました。

 

じっくり近寄らないと咲いていることにも気付かないような華のない花ですが、これは実になる花たちなのです。

 

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キウイ

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レモン

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花は、虫に気づいてもらい、受粉してもらう役割もあるけれど、種だけでなく実をつける花は、目立ち過ぎて花を奪われてしまったり、力を使い果たしてしまってはいけないのです。無事に受粉してから美味しそうな実をつけて、種を運んでもらうことで、もっと広く沢山の子孫を残していくので、花はあまり目立たず確実に、が賢い方法なのかなと果実の花を眺めていて考えました。

 

華やかな青春を謳歌できたかは自信がないけれど、宿り主として腹をパンパンに膨らませ、育てた以上に育ってくれている我が子たちを想うと、私の花の咲かせ方も悪くはなかった気がします。自分自身の花を磨くのも正しい女の道ですが、実をつけ、丈夫な種を育むのもまた正当な道で、どちらが良いかなんてどうだっていいのです。

 

バラとしての生き様、水仙としての生き様、柿としての生き様、梅としての生き様、どれもその季節その地で必死で美しく生きてますね。分かりやすく向日葵のような大輪の花を咲かせて大量の種を付けたい希望はありますが、レモンのような花を付けて最高の香りがする実をつけるのもまた素敵です。自分ではなかなか決められないから、とにかく焦らずに、美しくありたいとだけ願って我が道を歩いていきたいですね。