勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

夏の花便り、思い込みを払拭して。

各地で観測史上を塗りかえた凄まじい長雨もようやく上がり、さっぱり夏らしくなってきました。ヒヨコも元気、草もボウボウです。

 

有閑を心がける私なのですが、この地できちんと生きていくために近頃外勤を増やしたため、一気に有閑時間が少なくなってしまいました。当たり前のことですが、時間を切り売りすることでふところは潤っても自分の中身は少し薄くなるような気がします。できればあまり自分を切り売りしないでおきたい。だがしかしそうも言っていられず身を粉にして生きていくのはそう嫌いでもない。人生の新たな局面を必死で泳いでいますよ。

 

スモモは思うようには売れず、マーケティング力を付けねばなりません。PR力も何倍も欲しいです。そんなこんなでいろいろ悩んでいたら時が流れ、気付けば我が亀成園に花が増えています。夏の花は色も大きさもバラバラで、草に負けずに大胆に咲いてくれるのが好きです。そんな一部をご紹介しますね。

 

まずは春に種をまいて、期待して育ててきた紅花です。

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中国では薬膳食材のひとつとしても重宝されていて、赤くなった花をサラダに散らして食べたり、お茶に煎じて飲んだりします。血の巡りをよくして身体を温める力が強いので、月経前後の女性には特にオススメです。それにこの花は草木染めにも使えるそうで、どんどん使いたいのですが、まだまだ数が足りません。種取りして頑張って増やして、アイテムの一つにしていけたらと望んでいます。

 

次はさらっと朝顔です。種まきもしたし、去年のこぼれ種からも次々芽を出して、前庭の各地で伸びています。一日しか咲かない花だけど、数があれば夏中楽しめそうです。とりあえず咲いてくれた先発隊のおかげで、夏が華やかに迎えられそうですよ。これは鮮やかなスミレ色ですが、もっと青っぽく咲くのもあるだろうし、ピンクに近くもなるだろうし、色の移り変わりも楽しみです。

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 夏の花といえばやはりヒマワリなのに、うちのはちっとも勢いが足りず、冷や冷やしています。道端で他のヒマワリを見かけるとうらやましくて仕方ありません。そんな私を慰めるためにか、秋の代表であるコスモスがいち早く咲いてくれました。幾つかの場所に種まきをしたのですが、どこもたくましく育っていて嬉しいです。花らしい花、これから長く咲き続けてくれるかな。

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畑ではカボチャやキュウリの黄色い花、トマトやピーマンの小さな白い花、ナスの淡い紫の花など、夏の果菜が成長中です。オクラのクリーム色の花はまだ見られず、そのうち花と実で溢れかえることを期待して、さっき目に付いたのはニンジンの花です。

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かこさとしさんの絵本『にんじんばたけのパピプペポ』では一本のにんじんからすっと茎が伸びて花が一つ咲いていましたが、亀成園では花がぴょんぴょん出ていました。栽培の難しいにんじんではあるけれど、この勢いなら増やせるかもと期待したくなる咲き方です。

 

最後に亀成園の主、ゴボウの花です。以前私は間違った記述をしてしまいました。ゴボウの花は地味な緑のトゲっぽい花で、それでいいと思い込んでいたけれど、緑のつぼみの中から鮮やかな赤紫が飛び出してきましたよ。

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アザミにそっくりです。でもやはりぴょんぴょん出ています。あまりに大きくなりすぎて倒れそうな主ゴボウさん、種付けまで頑張って欲しいです。

 

緑溢れる夏の日にパンチを効かせてくれる赤、黄、白に紫、時には青の花々たち。美しさを見逃さすことのないよう出歩いていかなきゃいけませんね。

 

にんじんばたけの パピプペポ (かこさとし おはなしのほん( 8))