勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

お月見の前に

今年はちょっと早めな感じですが、彼岸花が全開です。どこにもかしこにも咲いていて、大迫力のあぜ道はこの時期ならではの日本らしい風景です。少し不吉なイメージが付きまとうこともある彼岸花ですが、私には見守られている感じがするし、遠い未来に草葉の陰から子孫を見守る立場になったときは、たまには陰から飛び出してこんな派手な花として咲きたいものです。きっと今までの人生の倍以上は遠い未来の予定ですが(120歳くらいまで生きるかな)、いつどこで何が起きるかはわかりません。災害や事故だけでなく、一寸先は闇、なのは日々のことです。幸いにも長命になるかもしれないし、予定外に短命になるかもしれない。これはもう生き抜いてみなけりゃわかりません。なるべくしぶとく、でもいざという時は潔く。笑って彼岸を渡れるかなとちょっと考えるいい時期ですね。

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息子の保育園でもお月見の飾りを作ったようです。今月の初めに隣地域の小学校だったところで星空を眺める会が行われたときには新月だったのですが、順調に膨らんで秋の十五夜を迎えられることになりそうです。星空好きにはたまらない、暗さを誇る飯高町ですが、澄んだ空気の中で満月の明るさはまた格別です。こちらに移住してから月の模様がよく見えるようになりました。私には大きな優しい顔に見えます。微笑んでもらえるのが楽しみですよ。

 

そしてお月見といえばお団子ですね。乾物置き場には夏休み前から出番を待ち続けているお団子粉があるのですが、近頃やたら目に付きます。予定のない祝日はきっとそのためにあるに違いない。

 

いわむらかずおさんの「14ひきのねずみ」シリーズに描かれるような暮らしに憧れながらもまだまだマメさも知恵も足りません。日本の四季を味わうまたとない絵本のシリーズとしてイチオシですが、特に好きなのはおつきみの話です。子供たちで作った木の上のお月見台、小さなねずみたちをすっぽり包む大きな月、シンプルなごちそうと祈りの言葉など、素敵な誘いに溢れた名作です。

ねずみ家族に及ぶまでは生きてみたい。どうやら先は長そうです。

 

14ひきのおつきみ (14ひきのシリーズ)

14ひきのおつきみ (14ひきのシリーズ)