勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

秋の新たなごちそうの話

国道166号を飯高駅から奈良側に上がっていくと、まこもの里というところを通ります。今年は連作を避けて田んぼになっていましたが、毎年盛大にマコモを育てているところです。マコモ三重県では菰野(コモノ)町で盛んに栽培されてマコモビジネスも活発みたいですが、飯高町でも地元野菜として愛されているのですよ。給食にもよく登場するまこもの里のマコモが10年前から香肌小学校に分けられ増やされ、中学年の仕事になっています。そこから更におすそ分けしてもらったのをうちでも育てて二年目になります。バケツ稲はまだしたことがありませんが、イメージは同じの水耕栽培で育てられて、春夏は青々と目を楽しませてくれます。

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そして秋になると茎の下がぷっくり太ってきて、めでたく収穫となります。

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うまく育っているとポキっと見事に手折ることができて気持ち良い一秒が味わえます。外の葉をむいて艶やかなところが可食部となります。最初はどこからが食べられるのか謎でしたが、見慣れたら明らかに色が違うことに気付きます。学校では中の白い部分だけ使っているようですが、私は外皮の緑もしっかり食べますよ。さてどう屠ってやりましょうか。

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マコモは生でかじっても良いようで菰野町ではサラダにも使われるみたいですが、飯高の給食では基本的にしっかり火を通して使います。定番なのはマコモごはんです。ご飯を炊くときに薄切りにして一緒に炊くシンプルな味わい方です。他にもスープの具にしたり、キンピラにがっつりあるときはソテー、ポイント使いで焼きそばの具など本当に様々に利用されています。昨年の学級PTA(親が参加して楽しむ授業)では肉まんの中にみじん切りにしたマコモを入れたマコモまんを作りました。他にもマコモプリンを実習で作ったそうですが、プリンかぁ、という印象なので家では試していません。

 

こんな風にいろいろ使えるマコモですが細かく切るより大胆に食べたいなと思っていたら、保護者の先輩から天ぷらが美味しいと教えてもらいました。口コミ万歳ですね。いくつかまとめて収穫できたら是非試してみようと待ち構えておりましたよ。そして三連休の最終日、マコモ天ぷらをメインにシソの葉とジャガイモ(共に自家生)もパリパリと揚げてみました。

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天ぷらは外食のお膳で出してもらうような、贅沢盛り合わせより、気に入ったのを幾つも止まらず食べるほうが好きです。だからおうちのなんてことない天ぷらが一番のごちそうではないかと思いますね。とはいえ春の山菜も、夏の新鮮野菜も秋のマコモもその辺にあるからこそのごちそうであるので、つくづく暮らし方の勝利だなと自己満足であります。

 

夏や冬に比べて野菜の少ないこの時期に、カボチャやイモと並んで七変化に活躍してくれるマコモのおかげで、秋の食卓も楽しいです。もう少し増やせたらおすそ分けできるかな。

 

※この後、一旦マコモは増えて道の駅で販売もしておりましたが、増えすぎたので場所を移したらなかなか育たなくなってしまい、なかなか難しいです。でも近くの知り合いで順調に増やしている人もおられるので、どこかでまた夢がふくらめばいいな。