二週間前に生まれたヒヨコたち
卵はゴトウモミジなのに抱卵してくれたのは烏骨鶏で、小さな母鶏には大きすぎる卵で心配尽きなかった中、10個中7個も無事に孵化して元気に育ってくれてます。
ヒヨコは小さな身体からはびっくりの大きな声で、これってどの赤ちゃんもそうなのだろうけど、気にしてもらいやすい反面、見つかりやすくもあります。母鶏の下に隠れていても声がするからいるなってわかるし、逆に声がしなかったら何かあったのかと心配になります。ヒトの我が子があんまり大きな声でギャアギャア泣くのには神経参らせたものですが、泣き声って大事だなと今更思います。
生まれて一週間くらいのヒヨコはずっとお母さんのそばにいて、潜り込んだりおんぶしてもらったり、ほんと微笑ましい可愛さでした。ふわふわでか弱くて、手の中に入れたいのに入れるのが申し訳ない気もして、そろりそろりと近寄っていました。
それが、二週間経つと、すっかりヤンチャになりました。母鶏とヒヨコは鶏舎の中で更に網囲いにして、他の鶏たちとは混ざらないようにしています。群れの中には小さなものに優しくできない個体もいるし、エサ争いに負けると育たないし、母鶏と母に憧れる雌鶏の間に争っても面倒、などの理由があります。どの生き物も自分と違うタイプには警戒心を抱きますからね。
実際昨年烏骨鶏のヒヨコが何かの拍子に網囲いから出てしまった時は、年長の何羽かにつつかれていました。外からつつこうとするものもいて、ある程度大きくなるまでは守ってやらなくてはと肝に銘じてこうした策を講じていたのに。
ここ数日、坊やたちは脱走しまくりです。見えますか、囲いの外にいるヒヨコと中のヒヨコたち。網の横や上には隙間があって、エサの出し入れなどできるようにしていますが、その隙間から飛び出すようです。
逃げたところでやっぱり囲いのそばにいるのですが、捕まえようとするとチョコマカ逃げるし、捕まえて戻そうとすると大声で鳴くし、戻す時はまた警戒した母鶏に突かれるし、管理する者にはとんだ苦労です。
そして逃げるのは今のところ雄ばかり。私も男女どちらの子もいるのでよくわかりますが、坊やはほんと手に負えません。けれどそれが生き物のあるべき姿ならば多少冒険して、痛い目見て、それでもたくましく生きてくれる子を信じたいものですが、うちのヒヨコたちはどうなることやら。近いうちに囲いからも出して生き延びられるか、またドキドキの試行錯誤が求められています。