勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

弱りゆく生き物と向き合う

先月下旬に新しくやってきたヒヨコたち。寒さから守られてひと月の間は元気に育ってきたのですが、ここにきてたくましさを失う子が出てきています。ヒトの赤ん坊が生後半年を過ぎると免疫力が弱まって病気にかかりやすくなるように、ヒヨコは今が難しい時期のようです。


それでも元気な子は元気いっぱい飛び回る中、弱っていく個体との差は何なのでしょう。鶏舎からまた家屋に移して、暖めて優先的に生き餌を与え、飲み水に酢を混ぜたりしてみましたが、あえなく生命を失わせてしまいました。


かましいほどピヨピヨ鳴いていたのがだんだんか細い声になっていき、静かに静かになってしまうのは、毎年何羽かは経験していても、慣れるものではありません。結構辛いです。本当に可愛かったのに。


更に今年は頑張って面倒をみることにした植物たちも思い通りには育ちません。種が発芽しないのはもう慣れましたが(種が古かった)、せっかく苗まで育ったのに、植え替えに失敗したのか枯らしてしまったり、水をあげてもしおれていったり、なかなかどれもたくましくというわけにはいきません。縁あって興味を持つようになった多肉植物たちも折れたり枯れたりしおれたり。つい先日分けてもらって一生懸命名前を覚えた花の苗も、私の庭にはほとんど根付いてくれませんでした。ああ、みどりの指が欲しい。


みどりのゆび (岩波少年文庫)

みどりのゆび (岩波少年文庫)

面倒見の悪い私はたくましい生き物が好きです。弱肉強食の中で勝手に強者となって勝ち伸びていく生き物が好きです。それは弱い自分の憧れであり、心を奮い立たせるためでもありますが、勝手に育つものが好きだからです。頑張っとるなぁと認めて力をもらえます。叩き落としても叩き落としても増えるハエなどは除外としても、抜いても抜いても生えてくる雑草、摘んでも摘んでもすぐ伸びるハーブ類、茶葉、雑穀、それにたくましい我が子たち。

それに比べて園芸種たちのなんと弱いことか。私が正しい知識と道具(園芸の土)を持ってそのためだけに心身捧げればもしかして応えてくれるのかもしれないけれど、心を配らなければいけないものが増えるともう面倒見切れない。頼むから勝手に育ってくれいっと放っぽり出したくなるのが悪い癖です。面倒見の悪さが災いします。たくましい生き物にはこのくらい放任の方がいいことも多いのに、相性がありますね。でも申し訳ないですね。ごめんなさい。

というわけでこの大好きな陽気な五月なのに、ちょっと落ち込みがちです。育つものもあるし、咲く花もあるし(ドクダミを筆頭に)いいことももちろんあるけれど、ヒヨコと園芸用花がバタバタ弱り切ってしまうのにひどく影響されて、ちょいと弱っております。一回だけ弱音を吐いて、また立ち直りますが、こんなこともありますね。

見えているものでも思い通りにはならない。私はなんと無力なことか。それでも何もできないわけではなく、日々できることはあるのです。きっときっと、あるのです。せめてたくましいドクダミが他の花をこれ以上侵食しないように、せっせと摘んで干すのが今の課題。でも、もう少し、小さな生命を守ることができたらいいのにな。