勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

夏の虫、秋の虫

今年も沢山の虫との出会いがありました。

私、生き物が好きというだけで、虫が得意なわけではないと自己判定していたのですが、最近亀成園に来るお客さまたちの印象では
「虫、平気なんですね(信じられない)」が共通しており
むしろ「流石ですね(田舎の人)」みたいな反応なので、明言することにしました。
 
虫、好きです。
田舎の人でも苦手な人、興味ない人が多いので
一般に田舎の人が虫好きではないです。
むしろ虫がいるから嫌だぁと思っている人がかなりおります。見慣れていても好きにはなれないというのがかなりの共通認識です。
 
その中にあるとやっぱり私、虫好きというか虫にも興味津々です。多少不気味な姿をしていても、ちっとも嫌じゃないです。「〇〇おったー」と聞こえると走って見に行くくらい、小学生男児です。
「これはレアモノ」とか普通に思ってます。
でもハエとかアブとかGとかは容赦なく倒します。
えっ、「キャアッ‼︎」とか言わないですね。
バシッと。
そらよっと。
下がっててくださいっと。
 
好きな虫はたくさんいます。
カマキリと甲虫と蜘蛛とトンボ
 
だから夏秋が好きで、豊かな幸せを噛みしめています。ドン引き上等。素直になりました。
 
というわけでこの夏会えた素敵な虫たちを紹介します。まずはハナムグリ

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タマムシのようでいて、丸みの強いこの子は誰?
虫博士の息子に「ハナムグリ」と教えてもらいました。捕まえて投げると飛ぶそうな。そりゃ楽しい。
写真忘れましたがこの夏はタマムシも3匹出会い、1匹は捕まえることができました。明るい光の中で見るとホントに美しい虫で、何か作りたくなります。
 
他にも美しい虫との出会いがありました。

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道しるべになるという、ハンミョウ。
こんなにキラキラした姿だとは思いもよらず感激しました。ガラス細工にしたいくらいですね。
ハンミョウは香りもいいと後から聞いてまたびっくり。次会った時は鼻を近づけます。こんな生き物がいてくれることがただただ嬉しいのです。
 
オニヤンマも寄ってきてくれたし
黒い大きな蝶々も一度ならず私の周りを回ってくれたし
セミは何種類出会ったでしょう。
トンボはシオカラに赤とんぼにギンヤンマ。
そういえばミヤマクワガタ(生きてはいない)も見つけました。目が本当に真珠の粒のようでした。
 
そして今、季節は過ぎ
コオロギ、鈴虫、クツワムシ、キリギリスの声が聞こえます。
家の中で居ることもあり、そーっと近付いて捕まえるとめちゃくちゃ小さい体であることに毎度驚きます。
小鳥もそうですが、鳴く虫というのはその小さなサイズからは考えられないほどの大きな声でひたすらに鳴きます。生き延びるために。ただそのために。
 
だから野生の生き物が好きなのです。
必死で今を生きているから。
不安なんかなくて、あるのは希望だけ。
そんな青いことしか重ならないのが里山の生き物たちの姿です。
 
そろそろ暑い季節も幕を閉じるので、蜘蛛の姿が大きくなり、蟻の集団が増えてきました。アブや蚊、ハエなどは懲りずに頑張っていますが、人気のある虫たちはパタリパタリと姿を消していきます。そしてそれらを片付ける役割の生き物が動いています。
 
希望しかない、に加えて、役割を持って動く。
やっぱりそんな在り方がいいです。
 
まだまだ知らない虫がいくらでもいる生態系の中で生きていることに感謝して、夏の間捕まえていたカブトムシをそろそろ離してやろうかと考えています。手に触れることができる贅沢と、いつでも近くに居てくれる豊かさの両方を満喫できる暮らしを、いつまでも守っていきたいです。それはあまり簡単ではないからこそ最大限の力を使って、守りたいです。