次女が12歳になりました。
小学六年生の年女なので、まあ順当に12歳になるよな、ていうかまだ12歳だったのかというくらい役に立ちまくりな娘なのですが
本当に本当に頭が上がらない素晴らしい娘なのですが
いざその数字が出てくると、母としてはなんだか胸が詰まるのもです。
最近かなり離れてしまっていますが、元々は児童文学にどっぷりはまるファンタジー好きの私です。
「娘が12歳になったら、なにか象徴的なものをゆずる」という幻想がどこかにあるのです。そんな話がちらほらあったはずなのです。確か魔女の宅急便の始まりもそんなかんじじゃなかったかしら。
12歳になる相手がまだまだ幼くて庇護欲をそそる子供ならそんなこと思い出しもしなかったのでしょうが、次女はなんだか十分立派で、ここまで育ってくれたことの感謝と未来への信頼こそ、伝えたいとの気持ちが湧いたのです。
そして思い出したことがあります。
2人目の娘がおなかにいるとき、スリランカ旅行をしました。
まだ1歳半の長女を連れて、確か30歳になったばかりだったお父さんの一週間程度の長期休みを利用しての念願旅行でした。当時寒い寒いところで初めてのほぼワンオペ育児のままに2人目だったので、嬉しさや幸せの反面、息が詰まって仕方なくて、羽を伸ばしまくりたかったのです。
妊婦の制限はいろいろあましたが、紅茶をたくさん飲んで、アーユルヴェーダのマッサージを受けて、ゾウの施設を見たり、暖かい海の浅瀬で遊んだり、カレーを食べまくりの、思い返すととても濃厚な旅でした。
そのときなにかの巡り合わせで、宝石の産出現場というのも見学しました。
シリアスな映画で象徴されるダイヤモンド、ではなく
確かムーンストーンという透明に近い紫色の宝石でした。
深い穴を掘って人が降りていき、岩を砕いて原石を見つけて持ち帰る。
研磨したり加工したりして、製品にする。
話には聞いたことがありましたが、実際人が穴に入っていく様子や原石の選り分けの様子を見学するのは初めてでした。
販売店にも行き、日本などとはずいぶん違った売り場の雰囲気にも驚きました。何が違ったのか、装飾品やムードよりも石そのものに対してのセールストークや石の見せ方などでしょうか。
今となってはもうアリアリとは思い出せないのですが、石そのものの力やそれに関わってきた人々の巡り合わせなんかがカチッとハマった感覚があり、宝石を巡る数々の物語がフラッシュバックしてきました。
宝石の物語といえば、ただキラキラしたエピソードというより、輝きの裏にある人々の複雑な関りなどが透かし見えます。そして運命の旅といったイメージにつながります。
それなりにキラキラしたものは好きですが、あってもなくてもどちらでもいいと思うような私です。お土産として手頃なものを買う流れにはなったのですが、せっかくなら自分の物にするよりも、大きくなった娘たちに手渡してあげたいなと強く思ったのです。
なんとなく「12歳の誕生日」がいいような気がしました。
それが12年以上前の旅先での話です。
それを思い出したのが、なんと娘の誕生日当日の夜でした。
あそこでもない、ここでもない、密かな家探し。
アクセサリーのしまってあるっぽいケースは埃被っているし
開かずの引出を必死で開けるも結局空っぽだし
ようやく見つかった母から娘へのブルームーンストーンは
ピアス加工されていたというオチ。あ”。
これじゃ、すぐに渡せないやん。
そしてそのすぐ横に、長女に渡すはずのキャッツアイも。
というわけで
記念日の贈り物はちょっと先延ばし―、になりました。
ピアスになっていたのを外してストラップ加工かな。
ついでに長女の分もまとめてかな。
いつ取り組もうかな。夏までにはやってしまおう。
大丈夫、そこに愛と信頼はある。
でも、どうしても12歳に送り出さなければならないということでもない。
なんの使命感も背負っていない平和な家族の話です。
いちおう12歳の区切りはあったものの、まだまだそばにいてくれます。
居てくれなきゃ困ります。
ちなみにプレゼントのリクエストは、ラッセンのジグソーパズルでした。
1月に伊勢までラッセンの展示販売会に行って、ずっと憧れていたのです。
ラッセンパズルといってもたくさんあってめちゃくちゃ迷いますね。
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この中のどれかが届きました。
完成したらお披露目できるかな。
本当に私とはまるで違って、
でしゃばらず、器用で優しくて、面倒見がよいけど自分を崩さない娘です。
言ってて惚れ惚れするような、あまりに違って恥ずかしいような。
彼女が絵を描いたり小さな作品を作ったりを支えることが好きです。
ママに喜んでもらうために手を動かすことが好きなので、
いっぱいいっぱい喜んでます。
あまり大きくなってほしくもないけれど、時間が経てば大きくなっていきます。
充実した人生を送ってほしいです。
という心を込めて、早いとこ、小さな宝石をゆずらなくっちゃね。