勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

住民説明会の内容をざっくりと

他に書きたいことがいろいろあるのにストレス溜まりますが

風力発電の事業者説明会のことを知りたいお声がありそうなので、私には珍しくなるべく感情を入れこまずに飛躍せずに、できる限り淡々とまとめてみます。

 

説明会が行われたのは令和4年5月21日の土曜日夜でした。

飯高町の波瀬地区、森地区では令和3年11月の初旬に既に行われており、今回は川俣地区で、圧倒的な署名集計結果が発表された後というタイミングで。

 

署名活動などをしているメンツはもう知られているようで、会場に入るなりめちゃくちゃ警戒されました。何度も「川俣地区のみなさん」が強調されたので、森地区住民である私らは挙手しての質問はしておりません。波瀬地区の人もです。それでもしつこいくらい「川俣地区の方に説明しています」とおっしゃっていました。なんだか失礼な話ですね。

自戒を込めて

 

さて、「(仮称)三重松阪蓮ウィンドファーム発電所の事業者説明会」として地元住民が集められたのですが、そこで説明されたことは

1.リニューアブルジャパンの会社概要に続いて、第6次エネルギー計画と国の再生可能エネルギー導入見込み数字

 

2.風力発電について一般的なことと環境影響評価の手順

 風力発電は2000年以降、発電効率をコストダウンを進める流れから大型化していると記載されていました。20年以上同じ流れなのかの疑問が湧きます。

 配慮書に対して一般の方からの意見は、事業者見解と合わせて方法書に記載するらしい。???

 

3.飯高地域での事業概要として選定理由や基本的設計方針

 風況の条件、既存林道が使える、中部電力の系統接続に空きがある 

 

4.地域からの意見など

  ここは時間が押しているということで説明なし

 

5.風車設計工事の流れを協力会社から

 資料に載っている写真などは場所の記載も一切なく、どこの平地?というのが主なのです。実績もなくどこかから取ってきた画像をしれっと載せておられるのかな。

 

まあそんな感じで、事業者からの拙い説明(資料及び口頭)でわかったことをなんとか捻りだすと

・ぼんやりと計画の見直しが行われていて、カモシカのいるAエリアは外されることになりそう

・迷岳も外すかなぁ(特に理由は述べられず)

大台町側からの林道は使えないので、その点は見直しがなされるはず

・Dエリアも外されるような言い方。本気かどうかは定かで無し。

・風車の大きさはこのエリアでは144m高になるだろう(白猪山の計画と同じ高さにそろえてきましたね。180mははったりだったのかな)

・工事の道幅は3mと記載(よく見ると両サイドの路肩はプラス0.5mなので実質4m)

・地質調査方法はボーリング調査

・白紙撤退の意思はない

 

というかんじでした。

まさかカモシカがいるってご存じなかったかのような。

 

そんな、全体の流れにまるでつながりのない面白くもない全体説明が40分(30分のはずが)の後、住民たちからの質疑応答となりました。

 

前述のように他地区からの質問はけん制されていたので、質問のほとんどは川俣地区の住民より、諭すように尋ねられました。

・熊ヶ池を囲むような計画は何事だ

・崩れやすい地質であることは明らかなのに、どうされるのか

・災害のこと、南海トラフ地震など危険管理はないのか

櫛田川漁協への訪問の約束はどうなっているのか

・公開質問状への回答は

・そもそも再エネのために森林伐採はおかしいだろう

・山を削って尾根を平らにしてコンクリート埋めた後、木は生えるのか

・自然遺産に匹敵する素晴らしい地域の自然景観を壊すことについてどう考えているのか

・時代の流れは小規模自立型発電になっていくのに考え方が時代遅れではないか

・記載が不十分で説明資料になっていないではないか

・既に飯高町で70%を超える住民が反対の意思を示しているのに、地域合意が得られると思うのか

 

などなどでした。

わざわざ時間を使って、考えの足りない事業者に対して当たり前のことを教えてあげなければならない、とんだ迷惑な話です。住民の大人な態度に対して、事業者の幼稚さが際立ちました。

 

応答内容としては

・今後の調査で見直す

・この段階ではまだわからないので答えられない

・その数字はどこから出てきたのですか?

・何をご覧になっての質問かわかりませんが

・当然見直しはしていきます

・その点に関しては教えていただきありがとうございます

・ご理解いただけるよう今後も説明の機会を設けさせていただきます

 

そんなかんじでした、ええ。

この時点で説明できないし理解を得られないけれど、時間が経てば自分たちの能力が飛躍的に上がるとでも?

何のために事業者説明会開いたの?

 

もうほんまにもう、

なんでそこまでぺらっぺらの計画につきあわされなあかんのやー!!!!!!

理解力と想像力の欠落が入社条件なんかい!!!!!!

さっさと引き際をわきまえろ!!!!!!!!!

 

あ、いけないいけない、感情的になってはいけない。

でもね、県知事や環境大臣などが「中止か抜本的見直し」と初期段階で意見を出しているのは、実質上「やめとけ」ということなのです。禁止とは言えない中で最大限の指導としての意見を汲み取ることも出来ずに、

「今後、県や国の指導を仰ぎながら見直しをかけて事業を進めて参ります」って

 

 

面の皮が厚いことは世の中渡っていくためには武器にもなりますが

理解力の欠如って何の役に立つのだろう。菩薩の心で考えてみます。

 

というわけで、まだ未発達な若者(成熟度)が無謀&分不相応な計画を立て(発想はほぼ世界を治めてやる的な)、この計画の素晴らしさがわからない飯高の住民たちよ、いずれひれ伏させてやるからな、みたいな態度で説明会という名のわからず屋露呈会を行い、そんなものに2時間つき合わされてすっかり心が乱れてしまった出来事でした。

 

再生可能エネルギー事業者の中にはまともな方もおられるとは思います。

荒れ地の利活用やエネルギー事業による雇用の増加などは、多くの人にとって必要なこととも言えるのでしょう。

一方でただ地方の山を削って一獲千金を夢見るだけの考えなしの事業者がいるのもこの業界で、そんな人たちに振り回されるのが、豊かな自然に囲まれて幸せに暮らしている人々です。

 

一体何なのだろう。国を挙げての再生可能エネルギー促進のはずが、発電所建設の都道府県偏りも解せません。豊かな自然を犠牲にして発電された電力はどこへ。夏場のエアコンによるヒートアイランド現象が問題なら、分散して住めばいいだろうし、冬場の断熱をエアコンだけに偏る暮らしを見直せばいい。各家庭での発電も可能だろうし、企業の自家発電も可能であるはずなのに、大規模に発電所を作り、災害を引き起こそうとする流れはいつになったら止まるのか。災害引き起こしたいのかな。と疑いたくもなるほど、思考にまっとうな流れがない事業者の薄っぺらな説明でした。

 

自滅、さもなくば壊滅。ああ、物騒なことをぼやいてしまいますが

願わくば、再教育されてほしいと思っています。少しでも理解力や想像力が磨かれて、地形の役割を理解して人からの意見を聞いて考えられる人に、再生していただきたいなと寛大な心で愛を送りました。合掌。