勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

職場体験がうらやましいこと

中学校2年生の長女が、職場体験として丸三日間、松阪飯南森林組合さんにお世話になってきました。 今年度はクラスから2人で、女子の希望は初めてとのことで、関係者さんたちも驚いていたそうです。

職場体験の他の場所としては、保育園やスーパー、自動車販売・修理店、福祉施設、部品工場などがありました。娘が何を選ぶのか私も知らなかったので少なからず驚きましたが、森林や林業への興味がつながっていたのでしょうか。うらやましい選択ができたようです。

森林組合は木材の伐採や搬出だけでなく、色々な仕事をしていて、従業員や組合員によっても印象は違い、私もよくはわからないのですが、林業に興味を持ち始めた娘や林業や山の仕事をとりあえずは必死に学びたい私にとっても、ありがたい存在です。個人の山持ちさん、大規模所有の林業家、委託が多い林業職人さんなど、林業に関わる人も様々居られる中で、飯南森林組合さんの位置づけや役割など、なかなか複雑そうではあります。

とはいってもこの地域の学校と関わりを持ち、中学校や飯南高校などに学びのフィールドを提供していただいているのは、保護者として心から感謝したいことですね。

www.mi-sinrin.or.jp

三日間の職業体験で、座学を学び、森林現場でドローンの操縦をしたり、重機の操縦もさせてもらったり、とてもやり甲斐があったようです。きのこの菌床センターの仕事も体験させてもらい、飯高の特産品である菌床キノコを沢山運んだそうですよ。

全体的に現場での力仕事だなという印象で、体力不足の母は役に立たなそうですが、力持ちでわりと機械も好きな娘にはぴったりだったようで、本当にお世話になりました。お土産の椎茸も美味しかったのですよ。三日間お弁当を作る試練を乗り切っただけのことはありました。 

ちなみにスーパーでの職場体験だとお弁当はまかないで出るそうなので、下の子たちの時は特にその時本人の希望がなければスーパースーパーと洗脳したいものですね。

 

現在、農業や林業現場ではドローンは当たり前に使われるようになっているそうです。獣害被害をいち早く見つけるために上からのカメラは効果的ですね。導入当初は購入したばかりのドローンが大型鳥類に持っていかれるとかの悲劇(無関係な人には喜劇)もあったようですが、根付いてきたようです。

 

スマート林業、スマート農業、このあたりまだどうなるか、安易に結論付けたくはない大きな課題でありますが、娘と話がふくらみそうならそれだけでもとても楽しみです。

 

そういえば、私が中学校の時の職場体験は、何を希望していたのでしょうか。結果として第三希望にすらかからず、福祉施設でコップを持つ時の補助器具を作った記憶があります。何を希望していたかは覚えていなくても、何故か作ったものと、その時一緒に体験した初めて話をした子たちとの空気感はなんだか今でも覚えています。

 

中学二年生のときの職場体験が将来にダイレクトに結びつくかどうかは別として、与えてもらうもの・受け取るものは決して小さくはありません。素直な娘は現在林業に興味を持ち、今後総合学習の時間にも深く調べていくそうです。話を聞ける人が地域にたくさん居られるこの環境や人脈こそ、とてもありがたいものです。

 

飯高・飯南の美しい山々や森林が未来に残っていくために、娘にもできることがありそうですし、私にもきっとできることがあります。そう思えたことが、この職場体験の一番嬉しくて大きな発見でした。