勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

コンサートの絆

今週のお題「わたし○○部でした」

 

ちょうど先週、部活に関する嬉しい出来事が目白押しだったのです。

大学では無謀にもサイクリング部として生きていた私で、その時の経験もそこからつながっている人々も自然との関りも何もかも眩しい宝物ですが

中高生の時はまごうことなき吹奏楽部員でした。

 

以前も自分の中で順位付けしたことがあるのですが、私を構成しているのは3つのガクです。

文学

音楽

山岳

 

山岳はまあ語呂合わせみたいなもので、山を念頭においたアウトドア全般という感じでとてもとても大事ですが、文学と音楽に比べればだいぶ後回しでも構わないところです。文学には読書だけでなく書くことも含んでいるのでこちらは命そのもの。

その間にある音楽は、なんだかんだずっと趣味として続いています。命は懸けていないし勝負する気はないけれど、なくなると自分が自分でなくなることは間違いないくらいの大切さで、今までしがみついていますね。

 

文学部で吹奏楽部でサイクリング部が自分を構成しています。完璧だわ。

 

で、今日は吹奏楽部に特化したこと

 

 隣町にある飯南高校でハナノキコンサートというのがあったのです。

シンボルツリーであるハナノキの下で、毎年6~7人程度の小さな吹奏楽部が夕暮れ時に演奏してくれます。子どもたちの学校が終わってから急いで駆け付けて、大きな木の下でのその年にしかない編成(楽器の組み合わせ)を楽しみながら演奏を聴きます。

 

今年で7回目だそうですが、移住6年目で4回くらい行けているので常連さんですね。

matsusaka.goguynet.jp

 

 ハナノキコンサートと打ち上げ花火で充分語りつくせますが、今回は部活に絞ってなので、割愛して上の記事にお任せです。ぜひ素敵なストーリーの片鱗を感じてみて下さい。

 

 飯南高校の吹奏楽部は楽器ができる子がほんの少し集まっての部活で、一人一人の責任がめちゃくちゃ重大です。特に今年の編成は、ドラムが1人、木管楽器クラリネット、フルート、アルトサックス、テナーサックス)4人に金管のトランペットが1人なので、トランペットがめちゃくちゃ目立ちます。まして外での演奏で、木管は聞こえにくくても金管は響きます。そしてそのトランペットの子は小学生の時から知っていて、何度も一緒に演奏してきた子なのです。手に汗かくし涙も出ますよね。

 知っている曲も知らない曲もありながら、あちこちの音を追っていくのは吹奏楽部根性の者には幸せな時間です。「あー、ここでその音いい感じにキタなぁ」とか「わぁ、今のドラムの入り方楽しそ〜」とか「フルクラが活き活きしてるわぁ」とか、結構頭が忙しく、ゆったり聴いてはいられません。

 その中でも一番思ったのは

「孤高の金冠であるトランペットを支えたい!」でした。

トランペットって一本でもちゃんと聞こえるし、立派に吹いているのですが、音を活かすには他の金冠楽器があらまほしいのです。ハモリの下パートのトランペットかトロンボーンやチューバがあればと。演奏はいつも旋律より支えパートを担当している私も娘も、

どうか支えさせて下さい!と願いながら鑑賞しておりました。縁の下の力持ちとはよく言ったものです。

 音楽とスポーツの共通点は、結局個々の実力と努力があってこそでありながら、上を際立たせる支えとしてもやりがいがあって、チームのたまらない面白さがあるところです。だから部活っていいのですね。

 ちなみに過去記事でもちょっと部活にお邪魔しています。息が長いのも吹奏楽部の強みかな。

kamenarien.hatenadiary.com

 

 ちょうど先週、中学校の時に同じ部だった子たちの近況を知ってめちゃくちゃ驚いたことがあります。

 普通の公立中学校のそんなに強くもない小さな吹奏楽部だったのですが、そこから吹奏楽部ガチの高校に進学してその後もずっと吹き続けている大事な友達がいます。素直にうらやましくて眩しいですね。家から遠い高校で朝練とかも大変だったのですが、自分の一部としてずっとトロンボーンを吹き続けているのです。大学も吹奏楽部の強いところに進学したし、社会人になってからもビックバンドに入ったり、大学のOGとしてコンクールに出たり、濃ゆく続けているのです。

 

 一方、中学校以降は吹いていないけれど、子どもたちが音楽の道を歩んでいる同級生もいます。早くに産んでくれた息子はもう成人して、下の子も高校生かな。最近は詳しくは知らないのですが、息子さんが中学生の時にはトランペットソロのコンクールに出たこともあり、ほとんど知らないけど大好きな若者の一人なのです。そういうのほんと嬉しくて有難い。

 

 今年の初めだったでしょうか、もしかしてもう少し前だったかもしれませんが、トロンボーンをずっと続けている友達の高校時代の顧問の方が鬼籍に入られました。とても有名な明るい先生で、関西の吹奏楽界を牽引されて来た方という印象です。私は直接のふれあいはなかったですが、何度か定期演奏会は鑑賞していて、パワーや一体感に憧れた記憶はあります。友達と顧問のつながりにも憧れました。

 数々の過去部員らにとってももっと広い意味での関係者にとっても、その存在はあまりに大きくて、追悼チャリティーコンサートが開かれるのはこの時代であっても当然の願いなのです。大阪城ホールで大規模にというのですから、功績が感じとれますね。

丸谷明夫先生ありがとう会のチケット情報(2022/11/20(日)) - イープラス

 

 そのコンサートの場で、かつての中学校の同級生と、同級生の息子さんが同じ舞台で共演することになったらしいということをたまたま知りました。

 嗚呼、もう、人生ってすばらしい!

 小説内ならここで駆け付けてあれやこれや走馬灯のように思い出しながら涙を浮かべて舞台を鑑賞するところですが、現実この日はどうにも駆け付けられない事情があり鑑賞叶わずなのですが(今日なら行ったかも)、参加できもしないのにめちゃくちゃ楽しみにできるのは、やっぱり部活の時間あってこそです。

 

 過去記事でこんなのもありました。小学生の頃から知っている子が高校生となり、吹奏楽部を満喫している片鱗を鑑賞できたなんてご褒美もありましたね。

kamenarien.hatenadiary.com

 最後にもう一つの嬉しいこと。

中学生と共演したとき、昨年度ドラムを叩いていた子も高校生となり、私が所属している地域の金管アンサンブルの練習に顔を出したいと連絡があったそうです。この子も小学生の時から知っていて、共演のときに楽しそうにドラムをしてくれる姿にぐっときたのですが、本人も楽しかったのでしょうね。また演ってみたいと思っていてくれたとは、これでもかと嬉しいことです。合わせて呆れられちゃわないように、縁の下だけど真面目に練習を続けて行かなくちゃいけませんね。

 

 芸術の秋。音楽にまつわる嬉しいこと続出でした。