勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

空き家問題と子育て誘致の地域活性化セミナー

 とんでもなく固いタイトルになってしまってすみません。中身はそんなに固くないので安心して期待して進めて下さいね。

 松阪市の移住促進課が毎年行っている「地域活性化セミナー」というのがありまして、数年前から縁のある私たちは、人口推計グラフを見てみんなでいろいろ考えたり、古民家をどう利活用していくかを考えたり、大好きなこの地域をこのまま廃れさせてはならんという意識ある人たちと一緒に前向きに考えるいい機会になっています。

 

 今年度は香肌小学校親子山村留学実行委員会との合同開催となり、

「地域の空き家を子育て世代につなぎませんか」というタイトルで呼びかけました。

実家の空き家をどうしようか困っている方や空き家の借り手なんて実際いるのだろうかと疑問の方、地域の人として空き家の持ち主さんに呼びかけたいけどどう話をしようかと糸口が欲しい方などに届けばいいと、プログラムを練りました。

 実際参加したのは住民自治協議会の方や市で移住促進に関わる仕事をして来た方、また県の職員さんや市議会議員さんなど、実際に空き家で困っている当事者というよりそれらの周りにいる情報の早い方がほとんどでしたが、グループ交流など活発に行われ、これからの啓蒙に活かされそうな第一回目となりました。

 

プログラムは以下です。

・開会あいさつを香肌小学校の校長先生より

・香肌小学校親子山村留学の取り組み紹介と実行委員会からのお願い

 「大変です!親子の住む場所が足りません!」

・グループ交流1回目 自己紹介と空き家についての話し合い

・「空き家を負動産にしないために」行政書士さんからの手続きなど講演

・移住促進課から「空き家バンクの紹介」

・「空き家リフォームのいろいろ」を地域で工務店業をされている方から実例紹介

・グループ交流2回目 自分にできることを考えて共有する

・まとめと次回予告

 

以上の流れでした。途中休憩を挟んで2時間。ちょっと寒い体育館での集まりでしたが、みなさんいろいろな気付きがあったり、熱の分け合いができたりしたみたいで、ホッとしました。

つなげましょう!協働しましょう!

空き家問題は移住促進にとってはチャンスなのです。

だって、ちょうどいい家があれば人が移り住むことは実感しているのですから。

以前から渇望していた家探しがもっと進んでいけば、絶対地域は生き残ります!

kamenarien.hatenadiary.com

 家があっても賃貸や売買として空き家バンクに登録されない理由は、手続きの煩わしいイメージもありますが、それよりも以下の3つに尽きます。

①お仏壇がある

②片付けが面倒

③帰ってくるかもしれないふるさとと途切れる決断ができない

 

もう大体この3つで、空き家はあるけど何もしないまま、時が流れています。

相続もせず、改修もせず、相談もなかなかできず。

確かに理解はできるのです。自分がどこかの田舎の家をどうにかしなければいけないと言われて、なかなかすぐ前向きに取り組む気にはならないです。できれば後まわしにしておきたい。

でもそうやって放置したままだと、その不動産の末路は、解体です。

解体ってけっこうな金額かかるのですよね。だからやっぱりまだ塩漬けにして放置して、獣の潜み場になってしまったり、危険物件として地域の人の迷惑になってしまったりします。うん、気持ちはわかりますが、それって本当にもったいない話です。

誰かの大事なおうちだったのが、放置されるのは忍びない。

 

できるのならば、リフォームして賃貸物件として不動産運営にしませんか?

100万円とか150万円くらい初期費用はかかりますが、補助金が使えると持ち出しは50万円くらい下がりますし、リフォーム後に2.5万円くらいで毎月貸せば2年半程度で費用回収ができて、その後も貸すなり売るなりすると立派な不動産運用になります。

親子山村留学の流れを受けて子育て世帯が住めば、地域の人も喜びます!

田舎の空き家不動産を負動産にせずに、地域の宝にする!その実現性は思っているより高いのです!というのがセミナーで強調されたことでした。

 

まずはその空き家が修繕して住めるものなのかの見極めは必要ですし、誰が相続人なのかを知ることも必要ですが、そこは工務店業ができる方や、行政書士さんの力を借りましょう。できるだけいい状態のうちに相続問題をクリアにしてリフォームという決断をしましょう。令和6年度からは法改正で相続は避けられない問題にもなってきます。

相続登記の申請義務化が決定 2024年までに施行される制度を解説 | 相続会議

相続はするものと分かった上で、問題①~③それぞれについて、なんとかしていきましょう。

①お仏壇問題については

 実家のお仏壇は大きくて街の家には持って行けない。法事は田舎でする。処分するという考えはない。となって堂々巡りなのだと思います。

 立派なお仏壇があるおうちは歴史もありますし、親世代祖父母世代が大切にしてきたことを知っているので処分という考えには至りにくいのはよくわかります。私の祖母も小さなお仏壇でしたけど、老人ホームに入る時も持って行っておりました。その後は見なくなったので、父が処分していたのでしょうか。実家には別のお仏壇はあります。でも今後父母がいなくなった後、それを私が引き取るとは考えにくいです。

 ぐっとこらえて処分の仕方、供養の仕方を知っておいた方が良さそうですね。

kinbutsudankaitori.com

 お仏壇は専門業者さんのほうがいいかなとイメージもありますが、最近ではまとめて片付けのサービスも検索できるようになりました。全国どこでも皆さん、やっぱり困っています。本当に大事なものはもちろん守っていけばいいのですが、住まない家に立派なものを置いておくのが守っているということでもありません。片付けると決めて、業者に頼むのは前向きです。

mie-kataduke110ban.com

②空き家の片付けは相続者だけで行うのはとてもハードルが高い行動です。思い入れや偲んでしまうことになっては進まないので、無関係な人がわいわい行うのが一番です。

地域で協働するなり、シルバー人材センターが請け負うなどの方法もありますが、動けるのは大人ばかりではありません。

 空き家片付けは、飯南高校の應援團活動のひとつにもなっています。

今はもう大学3年生となった卒業生が始めたプロジェクトですが、地域探究のまたとない機会として引き継がれているので、相談してみる価値はありますね。


www.youtube.com

飯南高校についてのいろいろは下記リンクから

学校の特色 | お知らせ | 三重県立飯南高等学校公式ページ

 

①と②のお仏壇及び片付けがなんとかなると思えたら

あとは③のふるさととつながる気持ちだけです。

もちろん地域はそこにつながる人々にとって永遠の故郷ですし、帰ってきてくれるなら帰ってきて欲しいといつでも願っています。でも帰れないまま家を放置しておいてほしいとは思っていません。残しておくなら小まめに来て、家中の風を通したり、夏場の草刈りをしたり、家が傷まないよう獣の潜み場にならないよう、手入れをしなくちゃいけません。

 でもそれよりも、住みたい人に住んでもらう方が、家にとってはいいのではないか。

 家を重荷にしたまま次の世代に残すより、ギフトとして、借りたい人に貸せる状態にしていくほうが、家にとっても持ち主にとってもきっといい。経済的にも損せずに田舎の家を誇りに思って欲しいです。

 

 そして空き家を賃貸する、又は売買する(賃貸にしておいて、売買は後からと考えた方がWin-Winです)と決めたのなら、ぜひ空き家バンクに登録して下さい。もしくは相談されるといいです。水回りの修繕さえできれば、空き家に入居したい希望者とのマッチングは加速します。早いタイミングで修理、或いは移住促進課に相談などして、話を進める覚悟を決めましょう。

 空き家バンク経由なら改修補助金が出る可能性が高いだけでなく、居住希望者が入居される際に、地域面談をクリアしないと空き家に入れない仕組みになっています。一見めんどくさいような仕組みですが、このおかげで移住者は地域の自治会長さんや顔の効く人に挨拶ができて、引っ越し後にも地域に馴染みやすいという利点が大きいです。

 地域としても突然誰かが越してくる前に、面談で判断することができ、行政の方に仲介をしてもらえるので、越してこられた後も自治会や地域行事に誘いやすいなど、顔つなぎが重要な田舎暮らしではよく考えられた制度ではないでしょうか。

 手続きややこしそうですが、物件登録はおまかせできますし、案外ハードルが低いことをもっと周知できたらいいです。

www.city.matsusaka.mie.jp

 バンクに登録された物件を改修となったら、松阪市内の業者であることが、改修補助金条件のひとつです。地元の業者さんならその後困った時にも相談できるので、そういったつながりがけっこう大事なんですよね。

www.ma.mctv.ne.jp

 

 建物本体だけでなく、ガス周りや水回りなど、住宅にはいろいろな人の関りが不可欠です。インフラも地元業者を知っていればなにかと助けてもらえますよ。

 川口屋さんは林業家でもあり、ガス屋でもある櫛田川上流のインフラを支える地元密着業者さんです。とにかく話が早くて助かるのです。

kawaguchiya.net

飯高町下流なら上野屋さんが頼りになります。

uenoya.mie.jp

 

 さて、話がたくさん飛んだり跳ねたりしました。

一つの家が生まれ変わって、新しく来る子どもの声を響かせるには、地域での協力が不可欠です。つまりはなから相続する人だけが背負うことではないという話でもあります。行政にうまく入ってもらいながらも、近くに住む人や家を取り扱う人たちなどが協力して、元気な親子を迎えることができたら嬉しいことです。

 香肌小学校親子山村留学実行委員会には、現在も進行形で問い合わせがポツポツと来ております。

 人口が50年前のにぎやかさに戻ることはもはや求めない望みですが、年間2組、3組の家族が地域に根付いていけば、小学校も存続可能になるし、地域も元気でいられるのです。そのために私たちにできることは、移住希望者にマッチした家探しに他なりません。

 広い広い飯高町のあちこちで、子どもたちの笑い声が響く未来を、本気で描いていきましょう。