勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

松阪広域での吹奏楽フェスティバル

ときどき吹奏楽ネタがあります。人生のどこかをずっと通っているのですね。

先日市街地のホールを子どもたちを訪れて楽しんだのはイベントは

松阪吹奏楽フェスティバル です。

news.yahoo.co.jp

松阪吹奏楽フェスティバルは

小学生、中学生、高校生、社会人バンドまで集まった合同コンサートイベントです。

 

松阪市では小学生の金管バンドがあり、中学校でも吹奏楽部のあるところがあり、高校は松阪市内だけでなく近隣の多気町にある高校に行く子もおるのでそこの高校もあり、その町の中学校にもまた隣町の中学校にも吹奏楽部があるのでそこも一緒に、さらに50年続く社会人バンドも松阪にあるということで、この広域多年齢音楽祭が実現できます。全国でも珍しい、地方で広域連合ができるところならではの取り組みなのだとか。

確かに私のふるさと箕面市でもブラスフェスティバルとかあった気がしますが、中学生・高校生・社会人で、合同演奏は1曲くらいだった気が。

調べてみると、今はなき懐かしのグリーンホールで2017年に行われたときの記事が出てきました。1中から6中まで見覚えのある制服があり、母校の打楽器パートが充実しててもう涙ぐむわ。

blog.goo.ne.jp

箕面市も中学・高校・社会人バンドとそろってて、それなりのレベルにあってきっと素敵なイベントだったのでしょう。でも当然のように各学校や団体がほぼ単独で演奏し、最後だけの合同演奏でした。

 

松阪吹奏楽フェスティバルは、よほど横の連携がいいのかフットワークが軽いのか、ほとんどのバンドが合同演奏です。小学生と高校生が一緒に吹いたり、高校生連合があったり、中高生で4曲吹いたり。夕方帰らねばならなかったので全員での演奏があったのかはわかりませんが、小学6年生・高校2年生・社会人という組み合わせの特別編成もあったようです。

絶対楽しいですよね。何度か練習して本番でバチっと合わせるぞくぞく感ときたら。

これは確か中学生。いい音出してた。

何年か前にすごい人混みの中、訪れたこともあり、当時はどの中学校も高校もピンとこなかったのですが、今はだいぶ土地勘もつきました。そして高校生2人は知っている子で、感激しますね。また隣の席で中二の長女が観ていたのですが、最大の金管楽器であるチューバが好きで、高校ではぜひとも吹奏楽部に入ると決めている子です。中二の子でいい演奏をする子がいると、もしかして数年後に出会うのかな、という想像は最高でした。高校幾つもあるのでみんな同じではないけれど、この日舞台に居てた幾人かとはきっと、細い糸がつながっているのです。

 

飯高で暮らして七年。そのわりと早いうちから娘と共にトランペットを習う機会があり、細々と続けています。娘はトランペットからチューバに代わり、低音パートとして全体を支えることに喜びを感じています。私もトランペットに憧れていて現実化しているのに、演奏舞台で注目するのはやはり古巣の打楽器です。ここぞという時に欲しい音。雰囲気を底から上げる音。全体を調子付けるリズム。やっぱりやっぱり楽しいです。

 

ここ数年、演奏会や音楽イベントが少なかったことは今後各地でどのような影響を及ぼしてくるのでしょう。デメリットとしては、本番の機会が少なかった子供たちが演奏の楽しさを味わい尽くせないまま音楽から離れてしまうことや、始めるきっかけがなかったために人材獲得できなくて成り立たなくなる楽団などでしょうか。けれど逆に、オンラインが爆発的に進化して当たり前になったことにより、教材は溢れてますし人ともつながりやすくなりました。また演奏会がしたい!とのハングリー精神も育ち、これからの音楽イベントは喜びで満ちていきそうな予感もあります。当たり前に行っているとだんだん「こなす」感覚になってくるのですが、いつ取り上げられるかわからない緊迫感があると感情の幅は広がるし、一期一会の感謝もふくらみますね。

 

吹奏楽に限らず、どんな音楽もまたスポーツも、縁があって当事者となってきた人たちが作ってきた文化があります。メジャーでいるのが恥ずかしい私は中・高校の部活はできれば○○研究会とか古典芸能サークルなんてもので地味に熱くオタクとして活動していたかったのですが、あるきっかけで吹奏楽という全国どこでも熱く人口も多い世界との縁がありました。「私も吹奏楽部でした」という声を聞く頻度は囲碁クラブの比ではなく、バスケ部より多いかもしれません。そんな華やかな世界の隅っこに居ていいのだろうか未だに戸惑いますが、舞台で見た打楽器の子たちはみな活き活きとしていましたよ。ちょこまか楽器持ち替えたり一人だけ変な動きをしたり、うん、当たり前に演じてたたけどやっぱりコミカル度が高いよね。

 

また今度なんらかの演奏に行けるときは隣に子どもたちは居てくれるだろうか。長女はそのうち舞台の住人となるのでしょう。下の子たちはまだこれといった道に入っていないけれど、音楽は一人だけかな。同じ世界観を一人と共有し、他の世界も応援できる。子育てステージはいつだって溢れる恵みでいっぱいです。