勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

35年間ありがとうございます

私たちが今の家を閲覧することになった時、大阪から泊まりがけで来て利用させてもらった、櫛田川上流の宿泊施設「山林舎」さんが、今月いっぱいで営業終了になります。

既に2月頭で宿泊業務は終了していて、3月いっぱいは予約ランチの営業のみされています。紹介されていた牛筋丼あまりにも惹かれて食べてきました。手打ちうどんも一緒に注文してお腹いっぱいになった春の日でしたよ。

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牛スジ煮込みのとろやかさ、しっかりした味付けなのに濃すぎず食べやすく、ずっと宿の料理人として腕をふるってきた人の確かなバランスに納得の丼でした。

 

手打ちうどんも一緒に食べたことは内緒にしていてもよかったのに、しっかりブログで紹介されてしまいましたよ。

HPでのブログも毎日更新されていて、どれだけ丁寧な仕事を35年間続けて来られたのかを思うと、じんじんしてしまうのです。

 

この宿泊施設は建物のすぐ目の前に川があり、毎夏ここで遊んだ子供たちも大勢いて、すっかり大きくなって食事に来られたりしているようです。

木の遊び場はだいぶ古くなってしまい、もう撤去されましたが、うちの子どもたちが本当に小さな頃、木の遊具で遊んだことを覚えています。その姿もブログにあげてもらっていたかな。

greenlife-sanrinsha.com

ご近所の方によるイラストがふんだんに使われたHPも何度も何度も目を通しています。

 

昨年夏辺りにオーナーたちがここを退くという話を初めて聞きました。

35年ずっと宿泊業を続けてこられての引退には「お疲れさまでした。ありがとうございました」しかかける言葉はありません。

ここがあったから飯高町で過ごすことができた人がたくさんいます。

清流、アマゴ、ボタン鍋、ヒノキ風呂などなど

木と生き物に親しみを感じ、温かな心に包まれての時間

どれだけのファンとつながりながら淡々と宿の経営をされてきたのか。

数知れない地元の宴会場ともなり、楽しい豊かな話が繰り広げられたのか。

飯高町波瀬には山林舎があるということが大きな安心と希望だったのに、それもまた永遠ではないのです。

 

現在飯高町には新規の宿泊施設がポツポツと増えてきました。

うちのゲストハウス亀成園が2020年4月にオープンし、登山の方や生き物好きのご家族連れに好評です。

波瀬には2023年にリラシャンティさんができ、国内外の熱烈なファンを獲得しています。

他にも会員制とおぼしき「ほたるの宿」や口コミでのロケーション宿泊施設さんもあり、道の駅まで下れば箱貸しの宿があり、また4月から3棟増えるそうです。

キャンプ場もあり、わんわんパラダイスもあり、旅人の受け入れ態勢は多岐に及ぶようになってきているといえど

山林舎さんの存在の大きさにはとても及ばないなぁと、正直な喪失感があります。

受け入れキャパシティに施設の利用しやすさ、いつでも迎えてもらえるという安心感などなど、担われてきた役目がなんと大きなことか。

それをわかっているからこそ、次世代の私たちが担うことが確かにあります。

35年間の重みを今しっかり感じて受け止めることになりました。

 

一棟しかない一棟貸しで食事提供もしない営業スタイルの亀成園なのですが

・食事のおもてなしを追加する

・運営建物を増やす

・情報発信をもっとマメに行う

この3点はこれからの課題になっていきそうです。

 

いますぐではないし、抱え込むことでもないですが、確かにそうしてきた先人がいるのなら、バトンを受け取らないわけにはいかないです。

宿もまた進化していきます。

里山の豊かさを100年先も守っていこうという理念そのままに、亀成園ができることはまだまだあって、私の役目もきっとあります。

ここ最近の私は宿業を貫くよりもっと自分にしかできない何かを求めて心がさまよっていたのですが、「世界中の旅人が安心できる場所作り」は私の願望なのです。

大きな宿泊施設ではなく個人経営のB&Bスタイルというのはそのままにしながら、もっと臨機応変にできることもあるなぁと、宿の夢に立ち返ることができました。

 

山林舎さんを守り抜いてきた人たちとのつきあいはこれからも続いていきます。そうでありたいですね。いろんな話を聞きながらアドバイスされながら、大きな目的をつないでいけたらどんなに嬉しいだろうと、こっそりワクワクしています。