親子の黄金時代は園児から小学生の頃
そう思い、田舎で子育てを目的に移住してもうすぐ10年です。
7歳の子は17歳になり、一番下の当時0歳がもう10歳です。
本当にキラキラした遊びを通しての成長を実感させてくれたし
それぞれに生きる力をたくましく身につけた子たちを尊敬しています。
田舎で暮らすのは確かに楽なことではないです。
虫が多い。買い物がままならない。お風呂がワンタッチでは沸かない。
草刈りがめちゃくちゃ大変。近所付き合いが良い面も微妙な面もある。
よくわからない噂が飛び交う。ガソリン代がのしかかる。
けれどもちろんとてもいい面もさまざまあって
人目を気にし過ぎずにのびのび遊ばせることができる。
旬のものが手に入りやすく、お裾分けの付き合いができる。
裏山探検、渓流釣り、里山の生き物探しなどはその辺でできる。
鶏の飼育ができるし、田畑もどこまでもチャレンジできる。
狩猟をすれば肉も自給でき、食料の心配がほとんどなくなる。
夜は静かだし星空は息を呑むほど美しいし、薪ストーブは至高。
自分の暮らしを自分で成り立たせる覚悟があれば、田舎での暮らしは素晴らしいです。
緑と清流に囲まれて、精神は安定して、家族が協力して育っていきます。
ただ一方で、高校生以降ずっと田舎で暮らせるかといえばそれはかなり難しい。
もっと大人になったのなら、仕事はリモートで自由な暮らしが合う人は沢山います。
車もあってお金もあって、自分に合ったことややりたいことが固まっているのなら
田舎暮らしは程よくチャンスもあって、噂になれば仕事が軌道に乗りやすいかもしれません。
困っている人に寄り添う仕事を創ることができ、身の丈にあった暮らしをするならば
高い家賃を課される都会より田舎が生きやすい人も多いでしょう。
けれど高校生やその少し先の年代の若者が、田舎のままで何ができるでしょう。
経験がなければチャンスも見えません。
自分の活かし方を知って、初めから自分を売り込んで前向きに仕事に取り組んでいくことができるなんて、どんな育ち方をした若者でしょう。
田舎でのびのび育てられたからといって、皆が起業家に育っていくわけでもありません。
むしろ一度故郷を離れて田舎で鍛えられたこととは違う面を鍛えられて後々
ふるさとの活かし方や田舎での生き方がわかるのかもしれません。
もちろん実家が安定した商売を営んでいて、後継として十分なポストがあるのなら
滅多にないそのチャンスをつかんだらいいのでしょう。
資本、設備、人脈、歴史の全てを引き継いでの仕事とは、羨ましい限りです。
そうでない場合、または縁故採用でのポストに魅力を感じられない場合
自分を活かすのに一旦田舎を出るのは当然の流れだなぁとつくづく感じています。
高校生になった子どもたちの興味関心は周りの自然や生き物より、ショッピングやアミューズメントになっていて、今までしっかり田舎にいた分、スレもせず楽しそうです。
高校を出たら家を出る気満々で、それも子育てを終えていくのにいい気がします。
そこに至るまでを支えるのは送迎や資金面で思った以上に大変ですけどね。
やっぱり田舎で子育ての親子の黄金時代は小学生までなのです。
中学生もなかなか良いですが、合う人は選ぶかなという実感があります。
けれど園児から小学生の頃に、子供が子供らしく育つ環境として
ど田舎は最強だと確信持って伝えることができます。
子どもが少ない地域ではありますが、地元の子らも移住の子らも
この10年かなりの幅広さで我が子とその周りの子らを見てきました。
顔見知りで話ができる子が育っていく姿も見てきました。
引っ越してきてどんどんたくましくなる様子もまた見てきました。
少ないからこそ、子どもたちは違ったままで関係性を築いています。
気が合わない子はいても、尊重し合う社会性が結構ある気がしています。
特に小学生のうちは幅広く遊び相手がいることが育ちにとっても重要なので
異年齢が混じって、ローカルルールたっぷりに遊ぶことは健康的です。
ただしこれもまた思春期はそうでもないという反面があります。
狭く深くなる思春期の人間関係を乗り切っていくには
ものすごく限られた人だけよりも、同年代がそれなりにいる環境が望ましいです。
そういう意味で田舎から街の学校に行くのは子供の成長には相応しいのですが
そこまでですね。それ以上抑えておくのは却って不健全な気がしています。
小さな頃に田舎でのびのび育ったからこそ
心身丈夫で柔軟で、幅広く愛想良く育っているなと感じています。
「田舎でのびのび子育てする」そう決めた過去の自分は表彰ものです。
けれどしっかり育った大きな人を、ずっと繋ぎ止めようとは思いません。
今年も小さな小学校では親子山村留学生を随時募集しています。
小学生一人以上、保護者一人以上で転入してくる制度で
地域の空き家に入り、周りのサポートを受けながら田舎で子育てをします。
いつまででもよく、とにかく小さな学校をめいっぱい楽しんでもらいます。
お試し田舎暮らしということで、都会から一定期間ここで過ごすことを選んだ人が集まっています。
長く暮らしそうな人もいれば、半年や数年で田舎暮らしを卒業する人もいます。
移住だけどちょっとハードルが低いのが親子山村留学です。
子どもは育ちます。
当たり前のことですが、子どもが小さいうちはなんだかずっと小さな気がしていました。
必死で育てて、遊びも教育も人付き合いもなんだか必死でこなしていました。
よく頑張った私はつくづく思うのです。
豊かな周りの自然にどれだけ助けられたことか。
子どもが小さかったおかげでどれだけ田舎での暮らしをより楽しめたか。
周りの人にも助けられ、関心を寄せてもらい、目一杯恵まれての10年です。
この先もまだ田舎に居着いたままではありますが、どんどん子どもは送り出します。
だから近所に小さな子が増えたらいいなぁと心から思います。
子育て環境と住居と仕事
どれも100%満足する選択はなかなかハードルが高いですが
子育て環境にフォーカスするなら、数年暮らしてみるのなら
田舎に親子山村留学ってのはかなりお得な生き方ではないでしょうか。
オンライン説明会にオープンスクール、そして体験入学
香肌小学校はかなりすすんだ受け入れ体制を培ってきました。
オープンスクールに来たものの、転入までには至らなかった親子もおりますが
実際に移住を選んで後悔している人はいないのです。
なぜって環境を変えた子どもが楽しそうに過ごしてくれるのですから。
もちろんみんなそれぞれ田舎ならではの苦労もあるのですけどね。
しなやかに乗り越えて、家族での思い出を増やしてほしいなぁと願っています。








