勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

やってはいけないことがなければいい

行楽シーズンとなり、ゲストハウスに家族連れのお客様が増えてきました。

自然豊かな広々とした田舎の空間で自由に遊ばせてあげたい。自然からたくさんのものを感じてほしいという親御さんの想いは全面共感なので、子どもたち大歓迎です。

元々私たちがここに引っ越してきたのは子どもたちを伸び伸び育てるためでした。多少(実際は多少以上)苦労してでも、子どもたちそれぞれの本来の力をつぶすことなくエネルギーいっぱいに育ってほしいなと思っていたので、近代的設備や競争のチャンスは少なくとも、自由と自然素材と人情が無限の田舎での暮らしは大正解やと私は思っています。

ということで、ゲストハウス亀成園を訪れる子どもたちも、ここにいる間だけでもたっぷりのびのびしてくれていたら嬉しいです。もちろん親御さんが完全に放置して子どもが周りに暴力ふるいまくる、なんて状況だとブチギレますが、多くの方が想定されている以上に自由な幅は広いところにしています。

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明らかな器物破損と過度な暴力以外ならほとんどは許される、亀成園はきっとそんなところです。

例えば水を撒き散らすとか石を投げるとか草を摘んだり枝を折ったりだとか、昔は当たり前だったけど今は制限されがちな自然素材とのふれあいは存分にやってほしいです。

散らかしていい、試していい、時間かけていい。

ちょっとした暴言を吐くのもそれでコミュニケーションできたら構わないので、思ったことはどんどん口に出してもらったらいいと想定しています。

「ありがとう」「ごめんなさい」をマメに言わなくてもいいです。むしろ言わされる感満載のそれはなくていいです。たくさんもらったら自然と返せるようになるのが挨拶の身につけ方だと思っています。

 

何かあってうちの子と喧嘩になった場合は、お客様相手なのでこちらが平謝りするしかなくて我が子には苦い学びとなりますが、子ども同士のぶつかり合いならそれもまぁ仕方なくて、禁止事項にはなりません。

うちで育てている畑の苗を踏むとか抜くとかは正直ご勘弁なのですが、好きに出入りしてもらうことはしていなくて、コミュニケーションとりながらの体験です。もしお願いを聞いてもらえなかったらこちらの伝え方に課題があるのでしょう。ヒヨコとのふれあいで力を入れ過ぎるのも、目をかけていなかった場合は懸念事項になりますが、共に居て「そっとね」と声をかけて力を入れることはまず無いと知っています。

初めに自由に遊んでもらって、見守って、その上での畑や鶏ふれあいの体験なら、子どもたちはこちらを試すこともなく話を受け入れてくれる状態になっているはずです。

1時間滞在で体験濃縮を望まれたらもっとガミガミ言わなくちゃいけなくなりそうですが、宿泊されての体験には互いの信頼ができるという価値もあります。だから、自由に過ごせますね。

 

都会の公園では草を抜くことも水を出すことも砂や石を投げることもできないのだとか。どこかに抜け道はあるはずですが、迷惑をかけてはいけないという親の気持ちが間違っているとも言えません。けれどそうやって気を遣うあまり、我が子の笑顔がなくなっていったらやり切れませんよ。

私は自分が鈍臭い分、活発な子どもの姿が好きです。言葉に強いので、ハキハキしゃべる子の相手はいくらでもできますし、目の前の子どもが夢中になるツボを見つけるのが楽しいです。

いつだって優しいってわけでもないのですけどね。沸点を上げる訓練はしてきたので、修行の成果を試すにも、わんぱくな子とのふれあいはありがたい機会になりますよ。

だいじょーぶ、だいじょーぶ、だいじょーぶです。

いろんな子の煌めきを発揮させて下さいね。