勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

払われた鬼は何ぞ

行事食を尊ぶ立場にいるので、毎年節分は逃れられないノルマが目白押しです。無理のない範囲で恵方巻きをこしらえ、イワシを焼き、豆を煎って鬼を待ちます。

 

こんなに恵方巻きが国民行事になる前から、大阪の実家では恵方巻きを食べる習慣があり、食べ終わるまでしゃべってはいけないルールに従って、家族で大きな豪華な恵方巻きに、笑をかみ殺しながらかぶりついていたのは楽しい思い出で、受け継がなくちゃなと自然に思える貴重な経験の一つです。

 

うちの場合、まだルールのよくわからない小さな子もいるし、豪華な恵方巻きを六本も買うのも惜しく、慎ましいかぶり付きです。ルールも半分食べれたら喋ってよし、にしているので、インパクトは薄いかもしれませんが、噴き出される危険もなく妥当な線ですね。巻くのはお手伝いもお願いし、なかなか進まない台所育児をちょっとだけフォローです。

 

無事みんなかぶりつき終え、しばらくしたら鬼の登場です。煎りたての熱い豆を投げ付け投げ付け、上の子は大はりきり、末っ子は泣き出し、大盛り上がりでした。

 

節分に先立ち、私が鬼を描き、二歳の娘にやっつけてもらった絵が下記です。

f:id:kamenarien:20180203210013j:plain

 

豆を意識して橙色を渡したはずなのに、気付けば真っ黒になっていました。本番では泣いてしまった小さな娘ですが、鬼に負けないパワーは人一倍です。

 

今のところこの冬もどの子も病気もなく、元気そのもので暮らしています。病は気から、がどこまでアテになるものやら、豆を投げて払った鬼がなんなのやら、いつ考えても興味深いテーマです。私もまだまだ大きなことは言えませんが、季節の行事を通して、子どもたちの楽しい体験を通じて、モヤモヤした気持ちや病気に負けそうな弱さを追い払って、心身の健康を高めていけるなら、こんなにお得な話もありません。

 

日本の季節の行事は近頃多すぎて、正直負担に感じることもありますが、節分は今のところ外せない行事として、有難いものですね。鬼が嫌がるというイワシの頭は一晩置いておき、明日の朝愛犬に食べてもらいますよ。犬も喜ぶ行事食はもしかして節分ならでは、かな。