勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

飯高で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

移住に関して人に語るに足ること

先週土曜日に大阪の立派なホテルで行われた、三重県移住相談会についての報告と反省と考察を書いてみます。 

 六年前に我が家が移住を考えていた時に参考にしたのはただ物件だけでした。住む場所があればなんとかなると思っていたので、行政が開いてくれる相談会の存在なんて知らなかったし、ツテも何もなく丸腰で飛び込んでしまいました。でも住んでみたらやはり頼りになるのは地域の人や移住者の先輩で、素敵な学校に出会い、子供達を地域丸ごとで見守り育ててもらいながら、なんとか今があります。そして今の暮らしが、苦しいこともあるけれど喜びと希望に満ちていて、過疎化ですぼんでいくわけにはいかないから、もっともっと仲間が欲しいです。それで勧誘の大チャンスと思って初のパネリストに挑戦してきました。 

まず見せたのはこの写真です。タイトルは「清流と茶畑のある暮らし」 

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自己紹介をしながら私が田舎暮らしに没頭していくストーリーをして、飯高町の紹介、小学校の話をして、それから亀成園の畑、茶畑、果樹、鶏たちを見てもらい、慎ましいながらも販売戦略やこれからの野望などをお話し、私もまだまだ挑戦中で、あなたも是非踏み出して下さい、とまとめました。 
 
私の場合どうしたって考え方の中心にあるのはいつも子供達のことなので、どんな環境が子供にとって伸び伸びたくましく育つことになるのか、かけがえのない子供時代を生き物に囲まれて自給自足に近い暮らしをするのがどれだけ力になるのかに熱を入れて話したいところでした。だがしかし集まってくれた人々の中には小さな子供を育てて真っ最中という方はどうもいないようでした。わかっていればもっとそんな人に合わせた興味深い話を用意しておいたのにと焦りながら、それでももしかしたら心当たりのいる知り合いがいるかもしれないと望みをかけて子供の話を削らずにおきました。 

県から与えられていたテーマは「ゆる農」でした。ガチンコの農業はハードルが高いけれど、やはり土に触れて安心な美味しいものを食べたい、そんな暮らしがしたいとの民意を汲んでのテーマにしたのだと解釈しています。文明的でインスタントな便利さを求める一方で、ちょっと手間暇かけた昔ながらの知恵に満ちた暮らしを取り戻したい気もあるのが現代人の葛藤で、思い切って後者に挑んだ者が先人になって話をするとは皮肉なものです。 温故知新ということかな。

畑の野菜を売って暮らしていくことはちっともできていない亀成園ですが、循環する農業を三年試みてもがいてきた結果、野菜の自給率は大体7割以上です。米も地元の方からまとめ買い、卵や肉も手に入るので、買い物頻度は激減しました。調味料はまだですが、味噌の仕込みに梅酢作りは毎年の仕事になっており、塩と麹が手に入れば作れるものはもっと増えそうです。といっても台所仕事は程々に、が本音なので、力まないようにしています。少し手間をかけたら後は時間と温度が仕上げてくれるような仕組みが好きです。 

私のライフワークの一つである大切なお茶の話は興味が分かれるところでしょう。地域の荒れていく茶畑を救うためにも是非お茶作りに挑戦してくれる人に来てほしいものですが、まだうまくPRできておりません。茶摘み茶作り体験を通じて、手作りのお茶、できたてのお茶、お茶の可能性にピンときてくれる人に出会えることは大きな野望の一つですね。

 農の話ということで、周りの自然や暮らし方、畑の話に力を入れて、養鶏と猟をしてのジビエの話は少しだけにしておいたのですが、一番質問を受けたのは卵についてだったし、ビビッドな反応があったのは肉でした。やはりそうなりますね。仙人のように隠とんしようとするのではなく、田舎でこそよりたくましく生きたい人がいることは嬉しい事実です。椎茸の菌うちの写真ものせておきました。これならできるかも、と考えるきっかけをちりばめておいたつもりです。 これはびっくりカボチャの写真ですね。見せそびれました。

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消費経済をできるだけ離れて、身土不二を心がけての暮らしは正直すぐにはうまくいかないし、楽でない道のりを乗り越えなければならないです。それでも挑戦すること、試行錯誤して心豊かに食卓も豊かに楽しく生きていこうと頑張りたい、そんな人の心がちょっと動いたなら本望なのですが。それとやっぱり山に囲まれて、清流の近くにいたい。シンプルな強い思いを託したいです。 

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普段ブログを通して人に伝えることを心がけているせいか、だいぶ語る準備をしたおかげもあってか、わりと上手に話ができました。へへへ。三重県市町の担当者の方々にも楽しく聞いてもらえたようで、移住促進という成果の見えにくい、コツコツとしたがんばりが必要とされる仕事の息抜きかつ動力源の一つになったのなら幸せです。私も新たな三重を知る良い機会になったので、勝手に他の市町のことを続けて紹介したいと思います。