勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

卵くらべ

若鳥たちが卵を産み始めました。平飼いの鶏が卵を産むのは生後半年から2年半くらいの間。まだ半年に満たない若鳥たちと2年半を過ぎた鶏ばかりで9月は本当に産卵数が落ち込んでいたのが、ようやく希望が持てるようになりました。需要があるのに供給できないなんて、チャンスを無駄にするも甚だしいです。とはいえ卵を産むのはかわいい鶏たち。成長を待たなければいけないし、環境を整えてやらねばならないし、年間安定して産むわけでもないのを考慮にいれておかなくちゃいけません。美味しい卵を手に入れるのは楽じゃない。やきもきがまたいい経験になるのでしょう。
 
さてあまりに卵が足りず、卵が食べたくてたまらなくなったので、数年ぶりにスーパーで卵を購入するに至りました。我が家はいつも売り物からはじかれた卵を食べていて、いつも豊富にあるわけではないけれど、渇望することもなかったのです。鶏たちを恨まずにおるために、食べ比べをしてみようと買ってきたら、ちょうど早めの初卵が出てきたのです。初卵とは若い雌鶏が初めて産む卵で、小さかったり形が不思議だったりしますが、エネルギーの詰まった貴重な卵です。
 
初卵も市販の卵もあることなんて滅多にありません。売れない烏骨鶏卵もありました。いつものおひさまたまごと合わせて4つの卵を、同時に割ってみたのがこちら

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たまごくらべ
左の明らかに色が濃いのが①市販の卵です。上側の黄身が大きいのが②烏骨鶏卵(商品名は「香肌の真珠卵」、右の大きいのが③亀成園の赤玉(商品名は「いいたかのおひさまたまご」、下側のが④の初卵です。
 
亀成園が卵の特徴として掲げているものに
・黄身が黄色い
白身が盛り上がっている
・黄身も白身も力強くて混ぜにくい
・臭みがない
・完全国産(ほとんど地域産)の餌で安心
 
箇条書きにすると以上5つがあります。とはいえ普段は自分のところの卵ばかり(殻にヒビが入って売りに回せないものなど)食べているので、他の卵と比べる機会はなかなかありません。お客様の声から「思ったより黄色くてびっくりした」「生卵食べられなかったけどこの卵はツルっと飲むように食べられた」「ケーキに使うとすごくふくらんで美味しくできる」など嬉しい声をいただくので品質に自信は持っておりますが、自分の感覚でも調査してみたかったのです。
 
混ざってしまってわかりにくいのですが、よく見ると③と④の周りに白身の強い層がくっきり弾力を持っているのがわかります。②の烏骨鶏卵と④の初卵は殻は同じくらいの大きさでした。烏骨鶏卵は一般の卵よりかなり小さいです。それなのに割ってみると黄身が大きいのが明らかです。
 
 本来なら2つずつ、殻の状態から丁寧に比べるべきだったのですが、うっかりこの写真だけになってしまいましたが、それでも発見の宝庫でした。やはり亀成園の卵は黄色くてぷりぷりしておりました。そしてうんと混ざりにくかったです。
 
 味覚や嗅覚にそんなに自信のない私は味や臭いの大きな違いまで判別することはできませんでした。もともと卵好きですし、普通に売られているのは有難い限りです。けれどやっぱり亀成園の卵はきれいだなと感じたのもまた事実。数が限られていてたくさんの方にお届けするのが難しいのが本当に残念なのですが、やっぱり食べてみてほしいです。
 
 生卵で、卵焼きで、ゆで卵で、目玉焼きで。そんなシンプルな卵料理を再発見するには絶好の素材です。発見は脳を蘇らせます。
 
 
若鳥たちがどんどん成鳥に変わっていってどんどん産み出したら、卵集めが大変になって売り先に困るかもしれません。うん、きっとそうなりますので、その時をお楽しみに。そう遠くない未来ですよ。
 
卵がたくさんあるようになったら、ゲストハウス亀成園で、卵料理体験イベントを開きたいなと考え中です。貴重な卵をご自宅にお取り寄せするのもいいですが、何人か集まって一緒に楽しんで作って食べて、お土産付きなら人が来てくれるかしら。コロナ警戒態勢がそろそろ緩和されるようになったら、一緒に仲良く卵でほっこりしたいですね。