勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

飯高で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

フレンドリーなおひな様

今週のお題「ひな祭り」


実家のおひな様がとても立派だったことは感謝しています。あー、立派なものを飾ってもらっていたな、という記憶はきっと私や姉の自己肯定感を支えてくれているはずです。うむ。しかし同時にそれはとても近寄り難い存在であったことも記憶に鮮明なのです。まだ寒い中ごそごそと箱から丁寧に出され、一部の狂いもなく毎春、和室の一角を占拠していらしたひな飾りは、母と祖母の厳粛な管理下にあり、飾る時もしまう時も私は邪魔せぬよう遠巻きに眺めていました。


七段飾りの最上段におられるおひな様とお内裏様は、子供の目線ではとてもお目にかかれないような高い所に鎮座していらして、目に入るのは牛車やひし餅やら、下段の道具ばかりでした。立ち上がってみれば気品ある人形たちを見下ろすこともできたのでしょうが、ひな飾りは見下ろすものではなく見上げるもので、お尊顔をじっくり見たことも、まして手に取ったこともなかった気がします。今思えば私はいつも、高貴な方の行列にひれ伏す庶民の目線そのものだったのです。


時は流れて私にも娘が生まれ、初節句の前におひな様を準備せねばと思った時、楽しい買い物というよりも実は結構緊張したのです。あんまりイカツイものは敬遠したくて、木目込みの小さなお人形に出会った時は宝物を見つけ出したかのように嬉しかったものです。五段飾りの人形フルセットもありましたが、もっと手に取れる親しみやすいひな飾りを見つけました。それがお座敷仕立て、人形五体のひな飾りとして、我が家のものに決定したのです。


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ケースもなく出しっぱなしのこのひな飾りは、小さな子も自由に触って遊べます。お道具が使われるのもしょっちゅうだし、子供部屋から他のマスコットがお邪魔して、ごちゃごちゃになっていることもあります。大事に扱ってほしいけれど、親しみを第一に優先した結果、お髪は乱れ、年々見すぽらしくなっているような気もします。けれど子供達が毎春楽しそうにお人形たちで遊ぶ姿を見て、やはりこれがうちには一番だなとしみじみ感じるのです。


高貴な新郎新婦と付き人というより、にぎやかな仲良し家族。たくさん人形遊びを重ねた娘たちの未来も、明るく楽しく栄えてほしいものです。