若い頃は煙草吸ってたって言うと、ほぼ全てのその頃つながってなかった人には驚かれます。
そう、確かに私と煙草は似合わないんです。
自分で吸ってる頃に、都会のビルの谷間で缶ビールと共にぷかぷかしている頃に、ガラスに映った姿を見て知ってるんです。チェッ、哀しいな。
だから長子を孕んだ後、煙草を含んだ時に身体の違和感があって、日常的にはすんなり止めちまいました。その後も何度か口にしてはいるけど、やっぱりなんだが似合わんなぁって絵が描けるので(絵心皆無の私にはとても珍しく)、そんな理由でモクらずに暮らしてます。
旦那様にしたってかなりずっと喫煙者やったのですが、フィリピン駐在時代にデング熱に罹ってしまい、治ったものの煙草にむせるようになって止めてしまったのです。
ちなみに彼は結構似合ってました。
子供が成長するときに、どんな自己表現をしていくのかは親として大きな関心毎でありますし、それより本人らにとっては一大事です。
どんな格好をするのか、どんな場所に居るのか、どんな友達とつるむのか、
どんな音楽を好むのか、どんなことに時間を使うのか、どんな仕草を試してみるのか
大人にとってもまた、いつまで経ってもまた
どんな自分でいるのか、変えるのか貫くのか、役割に応じるだけなのか殻を破るのか
挑戦の一歩はファッションでも飲食物でも場所でも人付き合いでも
心の声が何を求めていて、今世で何をするのか、
結局のところ試行錯誤しながら自己表現を磨くのが人の道ではと私は思っています。
さて、先日は三重県庁の方まで赴いて、「農山漁村起業者養成講座」という私も令和元年度にお世話になった半年間の連続講座仕上げとなる、受講生プレゼンテーション大会の見学に行っておりました。
毎年なんやかんや足を運べていなかったのですが、今年は縁があったのでしょうか。
12のプレゼンによるビジネスプランはどれも興味深く、先生が「レベルが高い」とおっしゃっていただけありました。私の頃はもっとゆるゆるとしていた気がしますよ。
自転車ガイド
お花ビジネス
地域ガイド
お魚ビジネス
などそれぞれの地域でのそれぞれの視点から、資源と人が求めるものを掛け算してのスモールビジネス作りの話は、いちおうそういうことをずっと考えている身にもとても参考になるし、こうしたらもっといいかもなどと考えてわくわくする時間でした。
飯高町の仲間も居たし、グリーン・ツーリズムインストラクター講座で一緒だった人たちもいたし、亀成園の卵を購入してくれいる方や、宿を予約してくれている方とつながりがある人がやたらと多かったのもご縁でしょうか。
おかげで贔屓目過ぎずに投票に参加することができまして、これはすごいなと思った方のビジネスプランの優秀賞に少し貢献することもできたので、とても有意義でした。
最優秀プランは志摩の海で海藻を食べ過ぎて獣害みたいになっているブダイをわんちゃんのジャーキー用に加工するというビジネスでした。
人にとっては固すぎて臭いもキツくて食べにくいブダイですが、犬にはむしろ好ましいことをご自身の犬の反応で確かめ、試作品もあるジャーキー事業は、ビジョンからストーリーから可能性までお見事でした。
プレゼン視聴に来ていたおかげ犬プロジェクトの方(元受講生)は早速お試し導入することになったようで、講座の受講生同士のつながりもいつも面白いんです。
優秀賞で心に響いた一つは、ユニバーサルツーリズムの情報発信です。
元々福祉に関わる方の提案で、「障害のある子供を気兼ねなく旅行に連れて行きたい」家族を対象に、ハード面よりソフト面でバリアフリーと認定される宿や体験施設などをフリーペーパーにまとめるというプランで、こちらももう動いています。
うちにも既に取材に来てもらっており、その共感も確かにありますが、それより響いたのはニーズの掘り起こし方です。
ビジネスをするとなるとやはり自分がやりたいこと、自分がいいと思うことを主張しがちで、それはそれで欠かせないのですが、自己表現としてのビジネスの先に何を見ているかで挑戦の輝きは違ってくるような気がします。
多分こんなのあったら喜ばれるだろう、ではなくて
直面している他者の困りごとをこうやって救い上げて自分ごとにする
そんな視点での仕事は人に求められて自分も納得できる生き方につながっていきます。
お魚の仲買人さんも、漁師さんの役に立ちたい気持ちが全面に出ていたことが一番の好感ポイントでしたし
農薬を使わない花を「あるがままの美しさ」として人に届けたい方の話を聞いて、
そういえば私の周りにも化学物質過敏症の人がいるけれど、その人たちへのプレゼントにしてみたいなと、先につながる人が思い浮かびました。
土中環境の再生を体当たりで学ぶ、飯高町の人気者である友達が思う先は
壮大な地球環境の改善ですが、共感する人が増えつつある時代にあったビジネスプランになっていきそうです。
同じ時に同じ講座で学んでも、出てくるプランは本当に様々で、自己表現爆発です。
スモールビジネスはそもそも一般受けを狙うのではなく、むしろニッチな嗜好にマッチすることを目指すので、その人のビジョンがそのまま成果につながっていきます。
そして大きく稼ぐもぼちぼちやるも、試行錯誤で変化していくのもそれぞれで、なんだって許されているので、安心して自分を掘り起こしてアドバイスしてもらうことができます。
ビジネスをしながらキラキラしよう。
自己表現したい気持ちはいつだってあるんだから。
老若男女それぞれのタイミングで、踏み出して失敗したり成功したりすればいい。
どんな人も起業家向きってことはなくて、ビジョンがあってへこたれにくい人であることは大事だけど、センス・根性・秀でたスキルなど掛け合わせて積み重ねていけば、どんなことにだって鉱脈があるものなようです。
私もまた自己表現磨きに集中する身なので、拳握るに十分な刺激になりました。
さて、茶の一服にするべな。
タバコ、似合ったらいいのにな。
こんなところにも自己表現のヒントは潜んでいるのかもしれませんね。