勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

親子山村留学の悲願!

子供たちが通う、世界一の小学校(主観)である香肌小学校で

親子山村留学の取り組みを始めて3年目。

これまで各方面に呼び込みしたり、問い合わせに丁寧に対応したり、空き家の協力を仰いだり、必要としている人に届くのには何が必要なのか探ったり、あれこれすれども結びつかなくて、幻の委員会になりかけていたら

 

急に希望者が表れて、やって来てくれて、本気の熱意を見せてくれて

 決まりました!

ほんとにほんとに嬉しい出来事です。

いよいよ動き出しました!

ずっとずっと停滞していたのに、決まるときはなんだかあっという間でした。けれどそのスピード感こそ求められていたので、いろいろな人の尽力あって、良い形で実現に至りました。まだ夢のようですが、願いは現実化するのですね。

 

以前親子山村留学の取り組みが始まった頃に書いていた記事は下記

2年3か月前でした。

kamenarien.hatenadiary.com

 

折に触れて相談会などを宣伝してきたりもしていたことに、振り返ってみて気付きました。思いは強く強く溜まっていたようです。

 

今回来てくれたのは5年生と3年生の兄弟なので、欠学年ではなくて既存のクラスにすんなり入ってもらえました。欠学年が埋まると教員増加につながるなどいいこともありますが、当面は学校側が大変なので、これもまたありがたいことです。

 家も徒歩圏内で決まり、その地区からは10年ぶりの児童の登下校になったようです。そこまで思い至っておりませんでしたがそれが過疎地域の現実で、なんだか感激しますね。

 

飛び込んでくれた親子にとっては、これから何もかにもに慣れていかなくてはいけません。ハイテンションでいた時期が過ぎるとドッと疲れが出ることもあるでしょう。ただでさえ秋は運動会に学習発表会に親子PTA(今年は焼き芋です)と行事が目白押しですし、一気に寒くもなります。親子での暮らしを変えるために必死で協力してきたけれど、子供たちの心身に異変が出てくることもあります。うちの子たちは楽しみな旅行でかつてはおねしょが絶えませんでしたし、キイキイすることもあったし、詰め込んだ予定が完遂できた試しはないので、そんなこともあるだろうと思っております。けれどそれでも、より安心できる暮らしを求めて香肌小学校に来てくれたのなら、きっとそれは素敵な日々になります。だって、間違いなく素敵な学校なのですから。

 

www.kahada-es.com

 

今の校長先生になって3年目。ずっとずっと香肌小学校に居てほしいですが、そういうわけにもいかないのが学校の人事でありますが、今年度中に決まったことが本当に嬉しいです。尽力して下さり本当にありがたいです。

 

親子山村留学にあたって、亀成園も役割を果たすことができました。

学校や教育事務所などとの諸連絡の他、平日の宿提供や地域の案内など、仕事として細々行なっていることが大きく必要になる貴重な機会でした。こんなこともあろうかと、台所付き一棟貸を運営していた甲斐があるというもの。

親子山村留学の実現がもっと早かったら、なかなか上手く立ち回れなかったかもしれません。気配りが間に合わなかったことでしょう。地域での顔効きも、今だからこそできた実感もあります。なんだかすべてはうまくつながっていますね。

 

3年の苦しい期間があったからこそ、結んだ実があったはずです。まあそんなことも安心したから言えるのですけどね。

 

まずは1組。これで過疎が喰いとめられるはずもありませんが、0が1になったことは希望の光です。1の裏には100があるといいます。一気に百組来て頂いたら住む場所もなく教室もパンクになりますが、可能性があると信じられたことは地域にとっても大きなことです。

 

風力発電所ができてゴーストタウンになる未来ではなく、子供が集まる未来。

飯高町はまだ希望に溢れていますよ。

 

子供が小学校に上がる前に暮らしを変えたい人がいます。

10歳までになんだか違うと思って居場所を求める人がいます。

思春期に入ってから、空気を変えたいと思う人もいます。

 

定年後に移住という人ももちろんいて、別宅のつもりがいつの間にか定住していたという人もいます。病気をきっかけにとか、手に職があってとか、大人の事情はいろいろあるので把握しきれるものではありません。それぞれの人生いかに面白いことか。

 

けれど子供に願うものはわりとシンプルですね。

伸び伸び育ってほしい。

豊かな自然環境から学んでほしい。

そんなもんでいいのではないでしょうか。

 

田舎で子育てをすることになると、あれやこれやとお稽古を掛け持ちすることは難しいです。有数の進学校への受験にも向かないです。多少大きくなって子供たちだけで遊びに行くとなるとそれも難しいかもしれません。長らくバスに揺られるか送り迎え付きという条件になりますね。カラオケに通うことは、どこかの家になるでしょう。夜遊びは夜の自然探検という形になるでしょう。クワガタなどの甲虫探しとか夜釣りとか。

 

できることとできないことがある。それを踏まえた上で、できることにものすごく魅力があり、親も共に楽しむ気があるならば

極上の田舎の空気に呼ばれることでしょう。

 

空き家、呼びかければどんどん出てきそうですよ。また見学会のご案内もしますね。香肌小にどんどん子供が来るイメージを高めて高めて、お待ちしてます。