勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

子供の作文・感想文

夏休みの課題の一つに「読書感想文」があるというのが、日本の教育が抱える闇の一つです。何を急にそんな大袈裟なと思いますか? あらすじ書いて適当に終わらせとけばいいと思っている人が大半だという悔しさよ。

 

文章を書くことが喜びであり生き甲斐であり突破力の底力、である私からすれば、子供たちの半数以上が作文を書くことで苦しんでいるという現状は、とにかく気に入りません。もっと作文に光よ、喜びを、と思うからこそ、憂うのです。

 

気負わずもっと楽しく書こうよ、誰だって書けるよ、というのは嘘だしエゴだとわかっているので言えないし、といって苦しむとわかっていることを課すのが当たり前という風潮はいかがなものか。勿論、産みの苦しみや苦労したからこその価値というのはあるのですが、大半の子供にとって作文を書くというのはゴールのない苦しみになってやしまいか。そんなことするから余計に読み書きをする人が育たないのではないか。考え出すと難しい問題ですし、教育現場の熱や指導法もわからずに言えることではありません。でもとにかく、子供が読み書きを嫌がる姿を目の当たりにしてどうしていいかわからない自分が歯痒いです。

 

読み書きが好きで得意だといかに人生が得で楽で面白いか。

そんなことを伝えたいと思います。

 

誰もが読み書きできまくり、じゃなくていいですし、人それぞれに得手不得手があるから世の中面白いので、マジョリティーを目指す必要はありません。でもみなが作文嫌いで当たり前、ということには疑問を爆発させたいです。

 

書けるとどれだけ得かを知れば、書こうという気になるかな。書くのが好き!という人は社会で10%でもいえば十分です。でも1%だと物足りません。そして現状は1%もいないかもしれませんね。なぜそんな悲惨な数字かといえば、原因が脈絡なく夏休みに出された感想文の宿題であると言っても間違いとは言えない気がします。順を追って書き方を楽しく楽しく指導して、さあ書いてみましょう!ではなく、突然な感じありますよね。

 

多分大半の子にとっての読書感想文は、私にとっての球技テストです。ただでさえ苦手意識があるのに普段全く使っていないところをフルに使わなくちゃいけなくて、導入とか練習とかも全然時間取ってもらえなくて、「はい投げてー。ピッ。○○メートル(ヘボッ)!」という屈辱感。

或いは美術のスケッチです。基本的な描き方もわからないし、積み上げてきたものがなにもないのに、「はい、今日は写生。人の邪魔にならないよう散らばって描いて。遠近法使うといいよ」という放ったらかされ感。

また或いは習字か。包丁か。ミシンか。

苦手なものが多過ぎていくらでも出てきます。私の苦手は誰かの得意で逆もまた然りとはわかり過ぎるものの、それにしても作文が不人気だと読書人口も減るんだよ。まともにメールやり取りできる人も減っているのだよ。書けない人ばかりになってどうする。

小学生から作文に苦手意識を持たずに、それなりに書いて認められてを繰り返して成長すれば、もっとコミュニケーションに苦労しない世の中になるはずです。

 

なぜなら作文や感想文で肝になってくるのは、あらすじなどではなく、その体験や本のおかげで自分自身が学んだこと、気付いたこと、考えを変えたこと、行動が変わったことです。漠然と思うことを書くよりも、書くためのテーマがあって、そのテーマと自分を重ね合わせて書くことができると、そこで綴った言葉が自分のものになります。そうするとその後、話す力に影響が出てきます。話す力があると人に伝えることができるので、人生が楽になります。

 

圧倒的に飛躍しましたが、考えて書いて話して伝えて幸せ、というのが私が30年かけて得てきた流れで、書くことの先に自分の幸せと人との交流があることを知っているから地道に積み重ねることができています。

書くときに苦しいことももちろんあります。文章力の足りなさに嫌んなることも茶飯事です。伝統的な書けない表現である「頭をかきむしる」ことも時々やってしまいます。書いている途中は基本的に鬼気迫る状態ですね。

けれど、書き終わった後はパワーが充電されますし、読み返してニンマリがあるし、その後人と話している時に自分の言葉がスラスラ出てくるのは、苦しみながらも書くことをしてきた結果なので、書くことは力なのです。

 

だから、作文は書けるようになって欲しいと切望します。

選択制でいいのです。全員でなくていいのです。

絵が描ける人がいて、体力に自信のある人がいて、手先が器用な人がいて、お料理をふるまえる人がいて、すべてを見守れる人がいて、役割があるほうがいいのです。

でも10%の人が作文に自信があると、多分世の中のすれ違いはずいぶん減るのでしょう。

 

嫌がられるとわかっているのが辛いけど、作文の書き方を示していくべきなのかしら。

指導書にも目を通してみましたが、より愕然としました。ドラえもーん、たくさん書くことを前提にしているとそりゃ力がつくよ。それ以前の問題を丸無視やん。感想文のポイントはわかるのですが、ドラえもんの学習シリーズは自主学習ができる子向きですね。

あまりに苦手な人が多いから、こんな本も売れるのでしょうね。寄り添って褒めて伸ばして頑張るママさんたちに幸あれと願わずにはいられません。

 

私が思う感想文の書き方は、好きな場面を描くように書くことと、主人公への憧れをストレートに表現することです。

「私にはできそうもないからすごい」や印象に残る場面の描写なしに、抽象的な美辞麗句ばかりな感想文は自分の言葉になっていかないからです。

まずは読むところからなので、道は果てしなく険しいのですが、オンライン講座やってみる価値はありますかね。

 

・本を選ぶ

・声に出して読む

・感情を引き出す

・書くヒントを与える

・書く雰囲気を作る

・添削→合格!

 

夏休みで足りるかな。

 

YouTubeでも探してみました。真面目に解説しているのは余計に参考にならなかったので、マシなのはこちら。有名なひろゆきさんのことはよく知らないしですが、「なんでもいいからすぐに書いて苦手意識を持たない」ってのは大事ですね。その先にあるところにたどり着く前提なので、ハードルを軽く越える人が増えたらいいな。


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