今週のお題「やったことがあるアルバイト」
懐かしい気持ちを思い出しました。
初めてタウンワークを買って見つけたアルバイトは
ミニチュアカー専門店でした。
玩具屋とばかり思っていたのがコレクターの店とは驚きでしたが、全く知らない世界に触れて、学びの多かった2年でした。
週2回程度、家族経営のお店でレジ手伝いのおやつ有りというゆるいアルバイトで、時々もう少し稼ぎたい時は日雇い仕事を探すこともありましたが、ミニカー屋さんは大事な居場所でした。
その頃の私はサイクリング部に入り、自転車に夢中で、自分は人生で車を運転することもないだろうと思っていました。都会の人でしたのでね。だから車好きのコレクターさんたちであるお客様に共感することもなかったのですが、常連さんの傾向を覚えたり、店主夫妻との会話を聞いていたり、ミニカー自体を扱うこともいろいろ楽しかったです。コレクターのお店って日用品の販売とは全く違う雰囲気なので、そんな場所に縁があったなんて広い意味でのオタク体質としては誇らしいことです。
店主のおじちゃんご本人がミニカーコレクターで、それも重機が特に好きで、大事なものはレジ奥のガラスケースに飾られていました。トラックにダンプカー、ミキサー車など、それまでの私には何の興味もなかったのですが、誰かが好きなものとなると多かれ少なかれ興味のアンテナは動きます。ずいぶん経ってから小さな息子が工事現場を見学するのに喜んで付き合えたのは、回りまわってバイト先のおじちゃんのおかげ様です。
お客様の中にはスポーツカーばかりを集める方もいれば、イギリス車が好きな方、トミカやチョロQのコレクターや高級車志向の方など様々でした。フェラーリやランボルギーニなどのいかにもカッコいい車のミニカーから、市営バスのミニカーまで実にいろいろあってそれぞれに需要があるのだなととても面白かったです。
何が売れ筋だったのかなどもう相当忘れてしまいましたが、いつもレジ横に置いてあったボンネットバスはご当地品でもあったからか人気商品だった記憶があります。
ミニカーの広い世界にほんの少し触れただけでしたが、友達のプレゼントにしたり、自分用に買ったものもありました。
どうしても欲しくて買ったスヌーピーのチョロQセットは、子どもたちが生まれてからずいぶん遊んでもらったものです。
ミニカーのサイズはいくつか標準規格があり、1/64が小さくてコレクションもしやすいようですが、1/24を箱で買って押入れに収納しているような方もいました。でっかいのはスポーツカーが多かった気がします。
こちらの記事、浮き出てきそうな写真でパトカーのミニカーがたまらなく懐かしくなりましたよ。
長く愛されたひと味違うお店は、店主の奥様のキャラクターもウリでした。
歯に衣着せぬ物言いで親しまれていた「おばちゃん」とどれだけ仲良くやっていけるかもバイトの楽しみでした。京都は気が強い女性の多い地なので、どのアルバイトの女の子も気が合う訳でもなく、遠目でそんな勉強もできていたのです。私は実母姉妹のおかげか、幼少期からおばちゃんウケはよく、おかげで余分におやつをもらえるなどうまくやってきたと思います。
とても居心地のよかったアルバイト先ですが、3回生になるあたりから私があまりにもサイクリングにのめりこんで、土日のシフトにも全然入れなくなりご迷惑をかけてしまったため、働く場所ではなくなったのですが、時々顔を出してミニカーに囲まれるひとときを味わっていました。
そのお店、今は閉店となっていますが、移転してオンラインストアも頑張っているようです。おじちゃんおばちゃんはすっかり引退して別の方という事ですが、今でも名前が少し残っているのがなんだか嬉しいです。高島さんのオランダ語で「ホッホラント」という店名でした。サンタさん感すらあるいい名前ですよね。
居酒屋務めてみたりマクドもやってましたが、アルバイトで思い出すのはやっぱり素敵なミニカー店です。お仕事スキルも何もあったもんじゃない私を快く雇って大切にして下さり、ありがとうございました。
あ、懐石料理屋さんの臨時バイトもとても居心地がよかったです。まかないが美味しくって。やはり食のあるところには縁が深いようですわ。