勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

氏郷祭りの少年武者

松阪市在住も七年を越し、飯高地域では有り難くもなにかと出番も多い身ですが、市街地のことはちっともわかっていないしなかなか機会もありませんでした。それが今年は息子が隣の小学校の友達(保育園一年だけ一緒でその後は細々なお付き合いなのに)に誘ってもらって、少年武者として仮装行列に参加することになったのです。

 

氏郷まつりは松阪城を築いた蒲生氏郷公を讃えるお祭りで、仮装行列をメインの見どころとして、たくさんの屋台も出て松阪の街中が賑わい、市民に人気のイベントです。

www.matsusaka-kanko.com

www.iseshima-kanko.jp

仮装は蒲生氏郷公だけでなく、町外や県外からもゲストが多く参加し、交流の場にもなっています。甲冑作りを手掛ける一団もあり、晴れた秋の日に4キロの道のりを自慢の衣装で歩ける機会を待ち望んでいた人々の晴れやかな顔が印象的でした。

 

うちの子はなんとなくでの参加でしたが、チャンスの前髪をつかめとは言ったもので、小学生の頃にしかできない貴重な参列になりました。

朝8時半に市街地の小学校に駆け付け、衣装を着せてもらいました。

浴衣ですら着付けができない保護者は何の役にも立たず、「京都」の腕章を付けた衣装係の方が手分けして参加者を次々仕立て上げてくれました。それに触発されて手伝っていた長女は根っからの優秀スタッフです。

 

衣装が準備できたら出陣式が行われる松坂城跡にゾロゾロと移動しました。

少年少女武者たちだけでなく、色々な姿の大人もゾロゾロと、その周りに普通の姿の付き添いも一緒に、不思議な一団となっていました。

 

蒲生氏郷公と松坂城については松阪市観光プロモーションサイトが詳しいようです。

子供たちが郷土学習として学んでいたことは知っていても、氏郷まつりに参加する機会でもなければ学ばない大人でありましたよ。

www.city.matsusaka.mie.jp

松坂城の広場に仮装行列が一堂に会することも知らなかったです。そして市内の高校弓道部もここに集結することも。いやぁ、子供のおかげで知ることが多く、そしてまた楽しいことですよ。端っこですが行列の一員であった子が誇らしいです。

一同、集結して出陣待ち

ほら貝の音が鳴り響き、お腹の底から名前など詠み上げる役者さんの演出で、とても楽しい出陣式でした。そしていよいよトキの声を上げる場面で、「えい、えい」の後に全員で「おー!」と応えたのですが、その「おー!」がなんとも気合がなく可愛らしかったのが松阪らしさなのかと、大阪人気質の私はびっくりでした。地面が震えるほどの、やったるでーの気合十分の「おー!!!!!」じゃないんかいww

 

その後、お城の天守閣跡地から下りて、集合場所の小学校まで歩いてお昼休憩を取りました。小学校には馬も居て、午後の歩行者天国行列では氏郷公は馬に乗ります。とても美しいサラブレッドでした。

 

今回少年武士として参加したのは5年生の息子のみで、三姉妹は付き添いだったので、妹は当たり前にぐずりがちです。屋台で唐揚げやかき氷を与えたり、光る玩具は不要だと説得したりと手をかけながら、お兄ちゃんの勇姿に手を振りました。兄妹のどちらもなんとかなだめ、ちやほやと出番を終えるまで過ごせたのはほんとにもうお姉ちゃんたちのおかげですね。

 

初めての松阪氏郷まつり、それぞれにどう思ったのかを改めて聞いてみると

末娘「唐揚げがおいしかった」

息子「めっちゃ歩いて足が疲れた」

次女「馬乗りたい」←それ主役だけですやん

長女「衣装の手伝いができるようになりたい」

という感じでした。同じ場にいてもこうも感じることが違うのを明らかにできることは私には楽しい表現です。

そんな私の感想は、まあ大体どこに行ってもですが

「参加している皆さんが不安にならないよう声かけする役割がほしいな」です。

全てをわかっていて、進行のために明るく誘導する係ができないものかとかなりいろいろな場面で思いますが、今回もまた使命感を高めましたよ。

 

久しぶりに人が集まる場所での一日でした。行列と屋台の一部くらいでもう満足してしまい、お祭りステージまでは楽しめませんでしたが、またそんな機会もあるでしょうか。お祭り好きの松阪に少し近付けた記念でした。