勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

県内修学旅行

先週末、長女が小学校の修学旅行に行ってきました。開催すら危ぶまれたのに行き先を変えてGo To トラベルも使って、価値ある修学旅行になったようです。例年は京都・奈良でしっかり歴史の勉強を深めるのが狙いなのですが、県外移動を控えたため新たに計画して、保護者の了解を取り(あっさり承諾)、10月に入ってからは本人ばかりでなく家族全員体調を崩さないよう日々検温して、無事に開催の運びとなりました。旅行中も誰も体調を崩すことなくクラスターに出くわすこともなく、一安心です。

 

飯高町は何十年も「飯高連合」として修学旅行は地域の学校が合同で行き、交流を深める狙いもあります。社会見学や学校間の交流などで今までも行き来はあったのですが、一泊二日を共に過ごすことはやはり子供たちには特別で、小学校から中学校への進学もスムーズになります。中学校は二校が一緒になるのもあって、合同の修学旅行が無事開催されたのは子供たちにとって本当にありがたいことでした。

 

行き先は伊勢志摩鳥羽という三重県の目玉観光地。飯高を朝出発して、伊勢神宮参拝、鳥羽水族館ミキモト真珠島を回り鳥羽で一泊。二日目は英虞湾周遊クルーズ、賢島サミエール(伊勢志摩サミット記念館)、志摩スペイン村に横山展望台を回るという豪華なハードなコースをこなしてきたようです。修学旅行といえばキャッキャと夜更かししてしまうイメージがありましたがあっさり寝てしまったようで、睡眠不足が最大の弱点の長女に無理がなかったようで安心しました。

 

真面目で記憶力の優れた長女は事前にたくさん調べ学習をしておりました。学校でも家でも検索して書いてまとめて、おみやげ物まで決めてから旅行に行きそうなほど、計画の好きな子です。たくさんたくさん印象に残っていることはあるのだろうけど、ちらっと聞いてみたら伊勢で食べたてこね寿司が美味しかったとのこと。

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伊勢のてこね寿司。AC写真より

伊勢神宮参拝は大雨だったようですが、ホッと一息ついた最初の食事が気に入るものであったのは幸運なことです。これから何度も訪れるであろう伊勢神宮ですが、きっといつもこの日を思い出すのだろうなと微笑ましくなりました。山での自給暮らしから海辺の旅行で普段とは違う海の幸を堪能したはずなのですが、米好きを貫きました。

 

 雨でも大丈夫な鳥羽水族館は平日だったこともあり、比較的ゆっくり回れたようで、ほくほくとジュゴンのぬいぐるみを連れて帰ってきました。あまりに立派で回るのに三日かかりそうで訪れる機会を失っている鳥羽水族館。でも話を聞いていると生き物好きの血が騒ぎ、ちょっとでも行きたくなりました。日本一エサ代のかかる飼育動物であるジュゴンに貢献したいですよ。豪華な生き物もいたものですね。

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AC写真より。鳥羽水族館の顔

 

2016年5月に開催された伊勢志摩サミットの頃は、私たちはまだ三重県におりませんでした。6月に引っ越してきたのでニアミスだったのですけれどね。当時の様子や三重の熱気など何も知らなかったのに、長女はこの機会にずいぶん学んだようです。4年前と今では首脳の顔ぶれもガラッと変わっているし、先進国の在り方が根底から覆されようとしている現状ですが、とことん政治の話題には弱い私では教えられないことを学んでくれたのでしょうか。また折に触れて聞いてみたいと密かに楽しみにしています。

 

スペイン村は晴れた週末のお得デーと重なってしまい、密の避けられないようなすごい人混みで、乗り物は一つしか乗れなかったそうです。県民としては喜ばしい盛況っぷりですが、再度訪問せねばいけない課題が増えてしまいました。お菓子のお土産だけたっぷりと買ったようで本人は満足しておりますが。そうそう、この修学旅行では旅行の日だけ現地で使えるクーポン券が配られており、お買い物の勉強もしたようです。お釣りの出ない1000円クーポンと小銭を組み合わせてどれだけお得な買い物ができるのか。普段買い物する場所もない田舎暮らしの身なので、二日間であれもこれも帰るのはずいぶん楽しかったようで、妹弟たちの羨望の眼差しを浴びました。

 

最後に訪れた横山展望台は、晴れ女の本領発揮でバスガイドさんもうなる最高の展望だったとか。

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英虞湾を一望。AC写真より

絶妙に曇り女である私は展望台で最高の眺望、というものにあまり縁がなくうらやましい限りです。世界に誇る三重の海の眺めがいつか彼女を支えてくれる一枚の画になることがあるのでしょうか。小学生にとっては展望はさほど重要ではなく、元気の余った男の子たちは展望台アプローチの坂を行ったり来たり走り回っていたそうですけどね。

 

三重好きな母として、同行してもいない長女の県内修学旅行を勝手に振り返ってみました。ああ、余程ついて行きたかった。けれど母のやかましい色眼鏡のない目で美しい伊勢志摩鳥羽に出会えるとは、最高の機会だったのでしょう。関係者のみなさま、6年生たち、鳥羽シーサイドホテルさま、その他、長女を見守ってくれたすべてにこっそり感謝しています。