勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

子供がミシンを欲しがるという幸福

外で遊ぶことも多く、童心をたっぷり持ち合わせているのでアウトドア派と思われることがわりとある亀成園母ですが、自分では紛うことなきインドア派だと認識しています。人に会いに出かけるのはわりと好きですが、ショッピング欲はとても少ないので、平日も休日も買い物に行きたいこともなく、亀成園敷地内と近隣散歩で満足して、あとは室内で過ごすのが好きです。

 

というとものすごく家庭的なイメージを育ててしまうかもしれませんね。下手をすればターシャ・テューダーのような。実際田舎には自分流でどっさりとパンを焼いたりジャムを作ったり、創作料理や煮込み料理を手間暇かけて行う人がどっさりいて、あんこを炊いたりお餅ついたりをサラリとやってのける人もどっさりいます。素晴らしいです。

台所タイプではなく、住まいの整えが得意な人もいて、あちこちDIYしたり、衣類に力を入れるタイプの人もかなりおります。

インドア派も千差万別ですね。

 

私は時々工作(小学校低学年レベル)をしてみたり手芸(小学校高学年レベル)をしてみたりは好きで、日常以外の台所仕事も月に2度ほど(少ない)やってみたりします。大体お茶作りで、たまにおやつ作りです。そんなレベルで何がインドア派やねんといえば、圧倒的に読み書きに時間を使っているからですね。というわけでお恥ずかしながら読み書き以外は小学生レベルを超えないまま今に至るのですが、中学生になった娘はいろいろと人生の幅を広げています。小学生レベルの母を踏み台に、どっしりどっしりと力をつける姿を見せてくれて、感心してばかりです。

 

独学でピアノを趣味とし、家の仕事として薪割りと草刈りを担当し、DIYも小学生レベルではありません。

 

そんな娘がミシンを欲しいと言いました。

 

ミシン! ミシン! 恐怖のミシン!

真っ直ぐ縫えた試しもなく、授業で壊して先生に溜息を吐かれた記憶しかなく、実家で母が使うともう怖くて逃げ出していたミシン!

 

けれど娘が欲しがると、急に眩しく見えてきました。

ミシンがあれば、雑巾縫いは圧倒的に速そうです。ちょっとした袋を縫うのも、立体マスクを縫うのも、ほつれを直すのも、ふんぱんを縫うのも。

ミシンを正しく使えれば、散々溜めてしまった布切れを活用することも夢ではないかもしれません。可愛い切れを集めてパッチワークもできるかも。

ミシンによって、洋服の新しいデザインが浮かぶかもしれません。オシャレが広がるやもしれません。

発想が古めかしくてすみません。なにせ避け続けてきたアイテムなので、克服して家に迎えるには相当のパラダイムシフトが必要です。

 

娘にふさわしいミシンはどんなものがあるのでしょう?

売れ筋商品には価値がある? 

フットペダルが評判がいいですが、我が家は古民家畳暮らしなので、ペダルなしのコンパクトなものがよさそうです。糸を新たに買い求めるのも億劫なので、セットになっているのが嬉しいですね。

コンピューターは壊しそうだし飽きそうだし、シンプルで長持ちしそうなものを。

あとはどんな条件が?

黒いのも人気が高いですが、木造住宅なので白物のほうがいいですね。

 

ブラザーがジャノメの二択と思っていたら、美心工房さんが頑張っています。

手作りする人は過疎化のように減っているイメージがありますが、人が自分の手で何かを作りたい思いはそう簡単には滅びません。娘の中にもそんな心が確かに育っているようで、立派に育っていることを本当に嬉しく思いますよ。

 

娘がミシンを使う様子を見て、たくさん刺激を受けたら、私も何か作ってみたいです。

座布団カバーとか、枕カバーとか、多分ほとんど直線縫いで済むけれど、手縫いでは大きさに挫折しそうなあれこれを。そしていつかはオリジナルで帽子を作るのが密かな夢です。先に布チェック!

 

娘にミシンで何がしたいのか聞いてみました。どんな可愛らしい答えが聞けるのかわくわくしていたら

「柔道着のゼッケンをつけたい」

 

多分それ超業務用とかでないと太刀打ちできない願いです。

私が毎回針を折りながら必死で付けているのを見て不憫に思ってくれていたようです。

その気持ちで充分。ゼッケンは母が引き受けます。

 

もうすぐ13歳になる娘が、新しい相棒を得てどんな展開を見せてくれるのか(柔道着以外で)、温かく見守っていきたいです。