勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

10月10日やっぱり晴れ

2022年10月10日の日記です。

5:55にちょうど満月になると言われてなんだかドキドキして早起きした。

やっぱりゾロ目って魅力的だもの。

朝は雨模様だけど、なんか晴れる気がした。だって10月10日なんだもん。この日が晴れやすいから昔は運動会をしていたという話は知っている。私が小学生の頃は既に祝日やったから運動会を経験してはいないけど、10月10日は晴れっていう刷り込み効果は大きいね。

 

子どもたちは寝坊気味。三連休なのになかなか一緒に過ごせなかったから、今日はそれも嬉しい日。甘やかしのためにおから黒糖パンケーキをたくさん作って、自分のために金川珈琲の豆を挽いて淹れてもまだ起きないのはいかがなものか。優雅な朝にはなにより心の余裕が必要なのになかなか難しいものだ。

 

愛犬と散歩のときは小降りだった雨も上がって、人が来る頃にはすっかりいい天気。近くの公園で焚火をするのだけど、スマホを置いていくというのが今日のテーマ。焚き付け集めたり上手に火起こしができたり、子どもたちの撮りたい姿がいろいろあるだろうに、全部封印してデジタル音も聞かずに時を過ごす練習をした。デジタルデトックスの企画が始まってから一か月。あるとつい開けてしまうスマホの魔力と己の意思の弱さに向き合ってた。時間って命なのにね。でも一概に×をつけることはしたくないし、それはそれで心が貧しくなってしまうから、時々置いていくくらいがちょうどいいかもしれない。練習練習。

 

焚火の場所に使った公園は、いつもは開放されていなくてイベントとかには使える地域の資源。ここも活用していきたいなと考えていたからこれでまた前進。野外イベントを主催する未来はまだイメージしきれないけど、そんなこともだんだんできる気がしてくる。なにより今日は広い場所で自由に動き回る子供たちと一緒に居れたことが嬉しい。そして初めて会う人と話をしたり、つい地域愛が溢れたり。

 

お昼からは隣町の図書館で行われたトークイベントへ。小学生から写真と文の著作にずっと憧れていた今森光彦さんにほんとに会えるのかドキドキしながらね。

蝶々のための庭づくりに取り組む今森さんが、写真を見せながらいろいろな話をしてくれた。日本で一番蝶の多い都道府県とか、どんな木に蝶がよく集まるのかとか、子供の頃の虫探しの話とか、真っ直ぐに昆虫と共に生きてこられた道筋が見えてめちゃくちゃ眩しかった。農もガーデニングも虫は退治しがちだけど、共生する道もある。そんな話に興味を持つ人が増えているというのは心地いい。

虫好きだけど、基本的に好きなのは甲虫とカマキリで、蝶々と蛾の鱗翅目は虫の中では避けてきた、でも話を聞いたら興味持たざるを得なくなる。目が怖いなとか粉が苦手だなとか、羽つまんだら壊れそうで近寄りがたいなとか、そんな苦手意識はどうでもいいのかもしれない。ヒラヒラしてふわふわして、環境選びまくりの不思議な生き物へ、私の愛も広がるかな。

 

トークイベントは今森さんの他に、四日市の有名な本屋さん店主の増田さんもナビゲーターとして盛り上げてくれた。本好きには雲上人の増田さんが三重県に居ることはわかっていたのにまだ会えてなかったから、最高だ。みんなに向けてのメッセージの中で、「リュックしょって塾通う子供と虫取り網持って野山走り回る子供に優劣なんかない」とか「無駄なことがいいんだよ。失敗の機会を先回りしちゃいかん」とかは将来のこともあまり気にせず里山で遊んで暮らす私には褒められメッセージやったね。

 

ふわふわしてた日。そばにいてくれた子たち、ありがとう。野遊びしてくれた仲間たちも、図書館も、もちろん他にもいろいろ。