娘二人を中学校にピックアップして、講演会に行ってきた話です。
下の子2人とお父さんはカレーと一緒にお留守番してもらって、上の子2人を連れて行ったのです。中学生の娘たち二人ともを連れてのお出かけはそうそうない機会です。部活の送り迎えなどや一人ずつならあってもね。だからなんだか得した気分でした。
行き先は以前告知していたこの講演会でした。お話を聞いて、文字パフォーマンスを間近で見られ、更にまた娘たちの学校の先生も関わる会をひょんな縁で共有してきました。ほんと、楽しいつながりです。
講演会を受け止めた感想としては
漢字や文字の話よりご本人の歴史だったなぁ。苦労とかコンプレックスとかをバネにしながら、わりと欲望丸出しで生きてきた人なんだなぁ。幸導力って結局何やったんやろ。といった感じでした。
予備知識ほぼ入れずに漢字に惹かれた私としては、生い立ちあれこれより文字職人としての話ばかりを聞きたかったものですが、文字職人を看板に出しながら自身の話で講演するのがスタイルだったようです。
脳は簡単に騙される話や、いろいろな職を転々としてらした話など、誰が聞いてもわかりやすく面白く話されるので、子連れでも十分聞きやすかったです。
江戸時代のブランド作りに勢いをつけた「四十八茶百鼠」の話もすっかり頭から飛んでいたのでタメになりました。
【みんなの知識 ちょっと便利帳】四十八茶百鼠 - 日本の色・日本の伝統色/にほんの色
最後の文字パフォーマンスは「きりひらく 道」でした。
道を切り拓くのはいつだってアイデア次第で、時流に乗るとか人が運を運んでくるとかいろいろありますが、自分ができることになんとか必死で食いつく人が形容できることです。
文字職人として叶った夢が何なのかはわからずじまいでしたが、勢いはそれぞれに託す感じなのでしょうか。
夜の講演の前に昼間にも中学校で講演されていたそうなので、中学生たちの夢に点火するものがあったりこじあける言葉があったりしたのなら有難いです。
講演の帰りに夜道を車で1時間以上走らせながら、娘たちと話をしていました。
「欠点はその人にとって欠かすことができない点って話やったやん。できないこといっぱい、苦労いっぱいの反作用で頑張ってきた人やったな。それに比べたらあんたらちっとも苦労してないなぁ。もっと厳しい環境のほうが後伸びするかなぁ」と同意を求めたら
「まあ、そうっちゃそうやけど、いつも鍛えられてるで」
と意外な返事でした。
「すぐママに論破されるから」
「こんな怖いお母さんなかなかおらんしな」
と二人で意気投合。
あれあれ、思ってた反応と違いましたがな。
怖いと遠慮しつつもそこにちゃんと意見を出せる程に、たくましく育っていたのですね。
後日、娘たちの中学校に地域の盆踊りの太鼓を補助する人として手伝いに行く機会がありました。コミュニティスクール活動なのでコーディネーターとして踊るか太鼓叩くかができるなら助けるという話の流れになりましたもので。
みんなが踊る輪の中で、太鼓のリズム打ちを指導する母なんて、思春期にはキツイかなぁといちおう遠慮はするものの、行事が滞りなく進むためにできることがあるのなら引き受けなくちゃとは思うので、「ごめん、娘たち」と内心謝りながらの参加でしたよ。
帰ってきたときに「友達が、お母さんおもろいなって言ってた」と笑顔で話してくれたので安心しました。思った以上にたくましく伸び伸び育っておりますね。
そんなわけで織り交ぜての報告にはなりましたが
道を切り拓くときも家族がつながって明るく楽しくいられたらいいなと、それが私の譲れない夢なのです。