勇敢なる有閑なる優な感じの自由刊行。続

三重県松阪市の端っこにある飯高町で農的生活を営む六人家族のお母ちゃんです。縁もゆかりもない移住をご機嫌に続けていけるのは、尽きないチャレンジ精神と、おおらかな地域のおかげです。地域に支えられる子供たちとの暮らしや、ここで発見した限りない素敵なことを、ちょっとずつ発信していきたいです。

はじめての出版と人のつながり

飯高町波瀬にある「カフェドハゼール」で

NaturalSweetsCarnivalというご機嫌イベントがあり、亀成園は卵の販売で参加してきたのですが、

#naturalsweetscarnival 検索はインスタ、FB、Twitterで。

久しぶりの出店、しかも時代がまた明るい方に変わっていく象徴的なイベントになりそうな時だったので、この機会に3つの挑戦をすることにしました。

 

・卵のパッケージデザインを一新

・リトルプレスで冊子を作って販売

・食育夫婦漫才

 

2018年6月以降一度も値上げをしていなかった亀成園の卵は、昨今の卵品薄で、既存のお客様にはお得感があっていいのですが、ちっとも平飼いのいい卵として戦略ができておらず埋もれていました。園主が毎日毎日精魂込めてお世話をしている卵を安売りのままにしておくのはどうにももったいない話です。亀成園の卵には価値がある。それを自分も信じていたいし、高めに売る挑戦もしてみたい。

ということで、結構精神力が必要でしたが、新デザインとパッケージリニューアルができました。3月半ばのタイミングで間に合わせられたのはイベントのおかげさまです。

道の駅のPOPも高級感を出してみました

画像右下が新パッケージですよ。紙パックになって高級感上がったかな。

素敵な写真を撮ってもらっておいて本当に助かりました。

それと、かねてより挑戦したかった書籍化もえいやでやってみました。

勇気ある自己宣伝文句で鼓舞してます

著作を作るにあたって利用したのは「はてなブログのリトルプレスパック」です。

www.mybooks.jp

とことん予算を抑えるなら、自分で本の形式に作り込んで、印刷だけプリントパックさんにすればよいのでしょうが、MyBooksだと本の形式に落とし込むのはあっという間です。編集作業をする時間があるなら書きたい私にはありがたいサービスでした。

 

本のボリュームはどこまでも増やせますが、すぐに原価が上がってしまうのでまずはお勧めサービスでやってみました。

▽ 「はてなブログのリトルプレスパック」詳細
https://blog.hatenablog.com/entry/littlepresspack

 
サイズ :B6(縦)
ページ数 :50P
表紙印刷 :カラー印刷/用紙:アラベール
本文印刷 :モノクロ印刷/用紙:中質紙
部数 :30部セット
製本 :中綴じ(ホッチキス綴じ)
印刷料金 :一冊500円×30部=15,000円(送料・消費税別)
送料 :750円(沖縄・離島を除く)
合計金額 :15,000円(製本)+750円(送料)+1,575円(消費税)= 17,325円
決済方法 :NP後払い/銀行振り込み(クレジット決済は使えません)
納期 :通常10営業日以内

50ページがどれほどかとやってみるとあっという間に埋まってしまい、おさめるのに苦労しましたが、とにもかくにも一冊にまとめることができました。

選んだブログ記事のタイトルを並べると

「抱卵始まってます 2018年3月」

「骨の髄まで工夫して 2018年10月」

「亀成園の卵の黄身はなぜ黄色いのか 2018年12月」

「種下ろしは祈りを込めて 2019年5月」

「楽しい夏仕事  2019年8月」

「鹿、鶏、川魚と目先を変えて  2019年8月」

「爽やかな稲刈り  2019年10月」

「弱りゆく生き物と向き合う  2020年5月」

「田んぼは宝箱 2020年7月」

「穏やかに向き合う命の話 2021年7月」

「鶏のいる暮らしはやめられない 2021年10月」

「稲の種を比べる会 2022年2月」

「児童の稲刈り体験もウンチク多く 2022年10月」

「農閑期に心の準備を 2023年1月」

以上厳選14タイトルになりました。

 

2018年3月から2023年1月までの何百もあるブログ記事をこれだけに絞り込むのはまあ骨の折れる仕事(趣味)でしたし、これがベストなのかも永遠にわかりませんが、

自給的暮らしという観点に絞ってはこれ以上ない詰め込み方ではないでしょうか。

 

30冊だけできたこの小さな本

500円で売ると残念ながら赤字になるので、1000円で売るために

食育夫婦漫才を披露しました。

 

笑ってくれて、その後本まで購入してくれたのはほとんど優しい友達なのですが、

人に応援してもらえるチャレンジができたのは誇らしいことです。

 

即完売!まではいかなかった初めての冊子。

またどこかで売る機会があるでしょうか。

お声かけてもらえばもちろん売れますが、何もなしで1000円はなかなか勇気が必要ですね。もっと当たり前に図太くなっていきたいです。

 

夫婦漫才はなかなか好評だったので、こちらも芸を磨く機会が今後もあるのかな。

芸人を目指したことは一度もないけれど、当たり前に笑いをとることができ、本を売りたい私には強力な武器なのかもしれません。

温かく見守ってくれた皆さまありがとうございます。

食の話や里山での生き物の話、子育てなどネタはずいぶんたまってきました。

これからも隙あれば書籍化を狙いながら、台本も書いていかなくちゃ。

楽しい里山暮らしはどんどん軽くご機嫌に舵取りが進んでいきます。

麦畑で飛び上がれ

ちょっと前の話になります。

毎冬は3回程度麦畑で麦踏みをするのが大事な農作業となっており、寒い中、亀成園よりだいぶ上流にある更に寒い麦畑まで出かけて行って、小一時間えっほえっほと麦を踏みつけることをしています。

 

「麦踏みエクササイズ、どうですか?」と軽く呼び掛けたら

「やりたいです」と即、手を挙げてくれた方がいたので

子供たちも連れて、わいわい麦踏みに行ってきました。

 

自分たちだけでは恒例の「作業」なのですが、新しい方と一緒に行うと「感激の体験」になって喜ばれるので、こちらもなんだか得をした気になれます。

1人、2人で黙々と作業すると結構時間がかかるのですが、人が多いとめっちゃ早いです。半時間でサクサク終わってしまうので、体験プログラムとして成立させるには微妙なのが悩みどころ。

麦踏みエクササイズ+その場で野点(のだて。野外で抹茶立てて味わう古来より人気の茶道体験)なんかできればまたとない特別なプログラムになりそうですけどね。

salon-tea.jp

[http://

:embed:cite]

ふむふむ、形から入るのもありか。

 

今回はとりあえず麦踏みに行ってみただけで工夫が足りなさ過ぎだったのですが、だからこそ子供たちの遊び力を見せつけてもらうことができました。一人が畑でジャンプしたところを写真に撮ってくれと。うまく撮れたらどんどん人数が増えて、2人で、3人で、もう全員で手をつないでと、チャレンジのハードルを上げていきました。

年齢バラバラですが、当たり前に一緒に遊ぶ友達がいると、農作業も楽しくなってありがたいですね。

大盛り上がりの撮影会になりました

山に囲まれた広々した畑で思いっきりジャンプ!

やってることはシンプルなのですが、子供が遊ぶときはとにかく楽しそうです。

何度も何度も、ジャンプ!ジャンプ!ジャンプ!

連呼してると某有名少年漫画雑誌の好きなキャラたちがやってきそうです。

今回初めて麦踏みを体験してもらって、改めて聞かれました。

「なぜ、わざわざ麦を踏むのですか?」

 

なんかそういうもんだと深く考えずに毎年とにかく踏んでいたのですが、不思議に思うほうが自然ですね。

多分なのですが

エネルギーを蓄えているのではないでしょうか。

冬の間、しっかり踏みつけられたそのエネルギーがあるから

春になって伸びていくときに、他の草に負けずに強く育つ。

エネルギー保存の法則を栽培に活かしてきたのではないかな。

 

調べればもっと科学的根拠のある話がありそうですが、最近「出したものが返ってくる」とか「受けたものを出す」とかいう話を実感することが多いので、麦ともシンクロしてみました。

 

手を挙げてくれた友達家族らのおかげで、また楽しい経験が増えました。

こんなエネルギーがどんどん溜まって、どんどん出して、どんどん巡って。

伸びやかに育つ麦や子供たちを見守っていくのなら、自分も最高に元気でいなくちゃね。

 

農閑期に心の準備を

今週のお題「あったかくなったら」

このお題も飛びついてからの寝かしつけが長かったので既に流行遅れの兆しですが、寒波だからこそ先の見通しをしてみるってのもなかなか良いのではということで。

 

昨年度より亀成園の暮らしに集中できる時間が多いであろう今年は

なんといっても農スキルアップを目指したいです。

具体的には、田んぼの収量を上げることと狩猟も増やす。でもこれらは主に園主の役目になってしまうので、私の立場としては、田畑にいる時間を長く取ることに尽きます。インドアに逃げず野と共にいること。

農はなんか任せてばかりなこともあってまだまだ知らないことのほうが多くて、田舎暮らしの楽しみを逃している気がしていました。お父ちゃんの邪魔はせず尊重し合っていられるのなら、もっと自分と田畑は近くてもいい。

それと自分のネギ畑を持ちたいですね。

ドリームキャッチャーに透かして見るのは?

田畑で過ごすのは土や生き物に触れるとても大切で豊かな時間なのですが、気懸りがあるとなかなかその豊かな時間を味わうことができません。作業をこなすよりももう少していねいに作物の状態を眺めたり、わくわくして計画を進める事ができたりすると、田畑も喜ぶし、猿やヒヨドリたちも来ないし一石二鳥なのですけどね。

 

気懸りが多かった2022年度を反省し、春からはもっと伸び伸び田畑に親しむことを今のうちから決めておきたいです。学校のことや地域のこと、人付き合いもいろいろとありますが、私にとって大事なのはやはりなんといっても里山暮らしをとことん楽しむことであり、子どもの育ちを見逃さないことであり、亀成園を確固たるものにしていくことです。ふらふらしがちな今の自分よりもう少し、亀成園ファーストでいられるように、整えていかなくちゃいけませんね。

 

昨年度相当頑張った甲斐あって、森林インストラクターを名乗ることもできるようになったし、樹木ともより親しくなっていくべく、山歩きや里山散策は続けていきます。そして学んだことや模索して身に付けた楽しみ方を、仲間やお客様を始め、他に必要とする人々と共有していくこともこれからの望みです。環境教育の機会がきっとあるでしょう。そしてそれは真っ直ぐ未来につながっていきます。

 

自分をとことん満たして、その溢れる何かが周りやもっと多くの人を満たす一助になっていく。順番がひっくり返らないように自戒が欠かせません。田畑で過ごし、散策を味わってからでないと、溢れる豊かさは出てきません。過信せず、かつ見くびらないこと。そんなの当たり前って人も多く居られるのでしょうが、私はまだまだわかっていないこと、受け取っていないものばかりですので、これから楽しみに積み重ねていきますよ。

 

それにしても、10年に1度の寒波でどこもかしこも白い風景です。暖かくなったらこれが、豊かな雪解け水になるのでしょう。もう準備は始まっていますね。

雪でビニルハウスが壊れたり育苗に影響があったりと、苦労されている農家さんも多いとは思いますが、寒さを味方につけて、たくましい農産物になってくれるといいです。

 

現在、亀成園の畑にもまだ白菜やかぶなど冬野菜があり、成長中の玉ねぎやキャベツがあり、まかれるのを待つ種たちもあります。農と近くあることは、カレンダーが何重にも重なっていることでもあり、だからややこしくてなかなか踏み込めないのですが、何事も訓練・鍛錬・基礎錬です。土に触れて風を感じて、好きなことばかりを味わい尽くして春を迎えますよ。

花丸美腸の極意

 ひょんなご縁で知り合った、もっと近づきたい方が、平日の昼間に子供連れでなくても参加できる講座を開いてくれたので、会いに行って参加してきました。

 

そんな機会に合致したのが腸活講座!

便秘に苦しむ人には申し訳ないですがちっとも腸に悩みがない私です。活動しまくっていると思います。まあそれでも学ぶところは絶対にあるし、もしかして気付いていないこともあるかもしれないので、ゆったり気分で初めての場所に赴きましたよ。

ameblo.jp

「子育てパイン」さんは松阪市街地で子供向けイベントをたくさん開催されています。ミュージックケアなど気になり活動もいろいろです。でももう小さな子もいないし距離もあるしと行動しにくかったのが、女性起業家支援も兼ねて、まなびの講座を企画・展開されるってことで、これからまた縁があるかもしれません。わぁい。

 

今回の講師の方は日本美腸協会(なんてものがあるのですね!?腸の世界を伝え広めて、健康な未来の立役者なのでしょう)所属で松阪市を中心に津市や伊勢市にも活動の場を持つ素敵な方。腸とエステが密接につながっているとは、アンテナ不足でした。

bicho-kyoukai.jp 

講座には小さな子どもさんを連れた方が半分くらい参加され、可愛いちびさんたちがうろちょろする中、柔らかい雰囲気でお話が進みました。子供の健康や育ちに真面目に考えるお母さんたちの会でした。

 

身体の中で小腸・大腸が果たしている役割

腸が不調だと病気になりやすい

しあわせホルモンであるセロトニンは腸で作られる

アレルギー予防にも腸が大事

 

そんな超大切な話を優しく聞かせてもらいました。

 

そして、美腸、汚腸(おちょう)チェック!

汚腸判定になったら「お蝶婦人!」と叫ぼうと狙っていたのですが、めちゃくちゃ美腸だったのでボケの機会を逃しました。参加者皆さんほんとに真面目なお母さんたちだったので、場の雰囲気を壊さないためにも黙っていてよかったです。

 

 美腸婦人のポイントはやはり、水をたくさん飲むことです。それからウォーキングなどの運動を定期的に行っていることや、外食は控えめで自炊派であることなども。

とういわけで本日のポイント「山暮らしは腸にいい!」

子どもたちの腸についてもちっとも考えてなかったですが、お腹痛そうにしていることもほとんどないし、参加された他の方が子どもさんの健康や食についていろいろと悩んでおられる姿がなんだか懐かしく感じられました。私にもそんな頃がありましたよ。

 

真面目な話、10年程前の私は中国暮らしでお母さんになりたてなことも大きく影響して、暇を持て余していたこともあり、めちゃくちゃ健康オタクでした。スマホもなかった頃、中国語学習用に買った電子辞書についていた家庭医学大全に常に目を通し、食べ物の効用をノートにまとめ、薬膳を学び実践しまくっていました。旬の物もくまなく調べ上げ、温冷作用や身体を引き締めたりゆるめたりといった効能も実践と共に知識を蓄えていき、なるべく病院に連れて行かずに子育てする実験をしていました。帰国後すぐに通信で薬膳マイスターの資格も取っていましたね。

今じゃすっかり気にしなくなっておりますが、それは意識する段階を超えたということでもあり、かなり時間と気合を投入して学び身に付けたことは染み付いているようです。健康的な暮らし方や食べ物の選び方はたいしたもんなのだということを改めて気付かされました。

 

私の当たり前は他の人のびっくりかもしれない。

知っていてわかっていることは勝手に身体に現れる。

人生はゆるく太くつながっていて面白い。

 

そんなことを楽しく受け取ることができました。

私にとっては食物繊維たっぷりの野菜を毎日食べないことはありえないし、水でもお茶でもコーヒーでもビールでも、常に水分を摂るのも当たり前です。カフェインやアルコールは控えた方がいいという大きな見解もありますが、ストレス溜めないことを優先に自分の心身が欲するようにしているので、罪悪感もありません。罪悪感といえばスイーツのようですが、健康オタクを極めてからはスイーツちっとも欲しなくなって(単に酒飲みだからかもですが、濃いおつまみも不要です)、薄味のものを水分たっぷりに摂してご機嫌に生きてます。発酵食品も心掛けなくても取っているし、野菜が薬なしのも当たり前で、昔の人みたいですね。

 

本日のポイントを繰り返します。「山暮らしは腸にいい!」

 

腸を知るで思い出しましたが、一時期おのころ心平さんの「臓器の話」をブログなどでずっと追ってました。臓器と感覚器のつながりとか感情との関係とか、陰陽五行説をベースにもっと深く深く臓器にアプローチする仕方が好きで、ハマっていた頃があります。いつの間にかメルマガ切れてしまってて最近疎遠になっていましたが、久々に見てみたらやっぱり面白いです。

おのころ心平の臓器の気持ち学習プログラム | 一般社団法人自然治癒力学校

 

動画の学習プログラムの前に基本テキストはこちらからです。

病気は才能

病気は才能

Amazon

人によって合う合わないはありますが、感情の癖は身体に直結するので、病気を遺伝や環境のせいにせず、自分を見直してみる機会にするにはいいかもしれませんよ。

 

腸が花丸美腸だった私に、後で主催者がくれた言葉があります。

「腸がきれいだと宇宙とつながれるそうな」

宿便だと宇宙船まで浮かべないってことなのか、宇宙人は美腸人と近いのか、詳しいことはよくわかりませんが、どっちでもいい私には楽しい話です。

 

腸のこと、学んでみようかなという方はぜひエミュさん始め、お近くの美腸アドバイザーまで。食や暮らし方だけでなく、腸のお手入れや腸にいい運動など、自分好みの話に持ち込むと、すんなり入っていけますね。オンライン講座もやっているそうですよ。

E/Myu.(エミュ) | 一般社団法人日本美腸協会

 

一点突破の得意分野がある人に触れると背筋が通る気がします。とっ散らかっている自分の持ち味を整理して磨いていかなきゃですね。

 

 

児童の稲刈り体験もウンチク多く

 香肌小学校の児童たちは毎年田植えと稲刈りを近くの田んぼで体験させてもらっています。今年も9月の初めに田植えをした同じところで稲刈りもさせてもらうはずだったのですが、台風が心配ということもあって、体験の前にもう刈らなくちゃいけなくなり、そこではできなくなりました。米作りは農家にとっては大きな仕事なので、天候と相談してできるときにえいやで行ってしまわなくちゃいけないですから。

 それで今年は稲刈りはダメかとあきらめないのが香肌小学校!

他にも作っている人はいる。保護者にもアテはある。ということで亀成園の田んぼはどうかという話になり、9月最終週まで引き伸ばしてもいいなら、天気がよければということで、実現しました。

 小さな田んぼです。大事な収穫物です。気持ちよい作業をしてもらえるかなとちょっと緊張しながらの体験受入でした。

 ここの小さな学校の児童も先生方も礼儀正しく気持ちの良い人たちということはわかりきっているのですが、農作業慣れていない人を受入れるのは軽く抵抗もありますからね。田んぼでは何をされても構わないわけではなく、体感して学んでの体験が目的なので、素直に話を聞いてもらうのが絶対条件です。

 子供たち相手に話を聞いてもらえるかな。作業もして、トリビアも入れて、満足な体験学習ができるか、亀成園にとっても良い機会になりましたよ。

 

 今年の亀成園田んぼでは、メインの稲が2種と、変わり種を5種育てています。

 今回はヤマヒカリを刈って、束ねるという作業を体験してもらったのですが、合間にさわのはな、昆明(クンミン)、戸隠紫の刈り取った束も見て触れてもらい、コメの品種について知っていることを伝える機会になりました。

 

お米って日常では忘れがちですがものすごく歴史ある作物で、品種改良も盛んで、学び甲斐に溢れています。「お米 家系図」で調べてもいろいろ出てきますね。

www.tsunagi-japan.co.jp

味比べをしてみたい方は頑張って探してみて下さい。

もちもち感がいいのか、つや感がなによりなのか、冷めても美味しいを重視するのか、カレーに合うサラッとしたのも試してみたいか、など好みによって、また気になる産地によって、自身の体との相性によってなど選ぶ基準はそれぞれです。

gensenmai.com

 

 田んぼ歴4年目の我々では知っている事はまだまだ少ないのですが、我々には圧倒的な強みがありました。

「人の絆と、掛け合い漫才による学びの体験提供経験」です。

 

 知識の出元は農の先人や仲間たちに聞いたことで腑に落ちたことがほとんどです。人のゆるやかなつながりのおかげで、自分たちで体験してきた以上の伝えられることがあります。もちろん、聞いてから自分で感じたことだけを伝えます。

 また、農に限らず一次産業付近の人は、星の数ほど伝えられることがあっても寡黙なのが一般的なのですが、私は発信こそが使命の人で、亀成園園主もウンチク語りが大好きなのです。園主の頭に詰まったいろいろなことをテンポよく引き出して、児童の様子を見ながら作物への愛としか言えない大きな気持ちを伝えることができました。できましたとも。

 

人の絆を感じる米の会についてはこちらでも書いておりました。

kamenarien.hatenadiary.com

 

たくさん動いてたくさん語った児童との稲刈り体験。

 体験後、児童の感想のほとんどは

「刈るのはすぐできたけど、ワラで束ねるのが難しかった」ということに尽きました。

うん、それ初めてだととても難しいです。働き者の手じゃないとなかなかできません。

だから、その体験をしたことで、子どもたちの手が働きマンにつながっていくといいなぁとちょい意味不明な願いをかけていますよ。

 

 田んぼの中でハザ掛けをするところなら、そこまで体験してもらえたのですが、亀成園の田んぼはちょっと距離もあるので、ハザかけは小さいほうの鶏小屋前です。

 育ち盛りの鶏たちの目の前に、美味しそうな米粒を干すのはいかがなものかというご意見をいただいたこともありますが、わりと絵になっているでしょ。

天日干しして、脱穀とかいろいろして、新米が口に入るのはまだ先です。楽しみが次々と尽きませんね。

 

礼儀正しく素直な児童と先生方のおかげで、無事に終わった亀成園の稲刈り体験。

少人数で、ある程度話が通じるのなら、こんな体験を提供していくのはいいなぁと園主の目標のひとつになりました。大事な田んぼなので、鎌を振り回すとか刈った稲を踏みつけるとか文句ばっかりとかやたら叱りつけるばかりの人などへの提供はごめんこうむりたいですが、Win-Winマッチングの機会があれば、今後に活かしていきたいです。

 

生き物がたくさんいる田んぼは、里山の風景として100年先もずっとずっと残していくものの大きなひとつなのですから。田んぼの生き物まとめも語れるようになっていきたいですね。

 

 

 

日々ジビエを続けて

今週のお題「肉」

というテーマで一年前の下書きがずっと残っていたのを今更書き直してます。

 

もうすぐ動物愛護週間です。猟師にとっては猟自粛期間。大体この頃に我が家の肉ストックは乏しくなります。心は動物愛護、でも肉が足りない本音と静かに戦う期間なのですよ。欲望を丸出しにしないで小出しくらいにする練習としてとてもいい期間です。

 

亀成園園主が罠猟師を志したのは定住二年目のことでした。大食漢と元気な子供ばかりの構成ゆえ、食消費量の多い我が家ではとにかく肉を買い求めるのが大変でした。そしてまた農園を行うのに獣害問題もあったので、山の獣は貴重な資源と捉えることにしました。そのへんにあるものを狩るとフードマイレージも少なくて済むし、包装材のゴミも出ません。狩りはエコ。スタートはそんなかんじでした。

 

f:id:kamenarien:20210922170729p:plain

 

獲物を丸ごと一頭いただくことの感慨などは、4年前のブログに書いておりました。猟師になって一年経つか経たないかという時期ですが、かかり癖のある時もあったようです。多分その前後にちっともかからないという嘆きもあるはずですね。猟暮らしはいつも余るか足りないかで安定しないのが、魅力です。だからこそ起伏があって飽きないのですから。なんだか進歩の少ないこの4年。

kamenarien.hatenadiary.com

当時から食べ方はあまり変わっておりません。日々の食材に鹿肉があります。

BBQの時は骨付きアバラやロース。カレーにはスジ肉、中華炒めは前脚で煮込みにはもも肉を使うのが習慣になっています。バラ肉や前脚一部はミンチにして餃子が頻度高く、麻婆茄子や肉味噌になることもあります。最近は薄切りを茹でてポン酢で頂くことが増えました。いつも好きな日々の食。

なんとも当たり前のジビエは贅沢だとは思うけれど、めちゃくちゃ感激して特別視しているわけでもありません。これもまた不思議なところです。

ちなみに、ミンチにするのはこの道具。セッティングや片づけはちと手間暇かかりますが、肉の塊もらう機会がある人はあったら便利ですよ。食育にも使えますしね。

 

何年も猟師さんたちが頑張って獣害対策としての狩猟をしてきたこともあり、山の鹿は一時期より減っている話を耳にするようになりました。確かに事故の頻度も下がりましたし、回ってくる獲物も減りました。一方、仔鹿は増えているかなとの感覚もあります。飛び出しはしないものの、夜の運転中に見かけまくるのですね。一旦個体が減ると繁殖率が上がったのか。彼らも生存戦略に必死です。

 

昔はこの辺りの山で鹿はあまりいなかったようで、獣といえば猪でした。脂の乗った大物をじっくり時間をかけて炊いて食べるのが最高と聞いたのは、健全な欲望が現れた楽しい話でした。にかっと笑って旨いものの話ができるのは、いい。

最近は健康食にスポットが当てられて久しく、脂の多い猪よりも高タンパク低カロリーの鹿肉人気が高まっています。女性の増血にいいとなると、鹿への欲望が街の女性たちから募るわけですね。

aideer.jimdo.com

 

日々ジビエ(近頃乏しいけど)を食べての実感を書き出してみます。日々ジビエのおかげかは判りきれませんが、4年前と比べて私の身体はどうなっているか、驚きの発表です!

 

・好きなだけ食べているけど体重は減りました

・肌の調子は良くなりました

・血圧が上がり、目覚めが良くなりました

・油断すると経血量は多くなります

 

大まかにこんな感じですね。

肌の調子は睡眠との関係も深そうですが、栄養バランスもとれているかな。

献立としては、鹿肉で一品、あと野菜料理と汁物はあったりなかったりで、しっかりご飯というかんじかな。味付けは薄味の和風が基本ですが、ごま油や中華の素はたっぷり使います。ご飯は7分付きを基本にしています。

 

肉と野菜をたっぷり摂取するのが好きです。

 

またジビエがいつも食料としてあると、人とご飯を食べるときにおすそ分けできる利点もあります。中でもやはり、BBQは鉄板ですね。ローストビーフみたいにしたてまり寿司も好評でした。料理上手さんは鹿カツとスパイスたっぷりキーマカレーを作ってくれます。あれ、私がいただいているやん。

 

いつ罠にかかるかなかなかよめずにハラハラするし、よりによって今日かぁって時もしばしばだし、相当時間をコントロールできる暮らしでないと、日々ジビエは夢物語かもしれません。けれど田舎に移住してくる若者はかなりの確率で猟に興味津々で、若い猟師がじわじわと増えていますよ。もちろんそれ以上にベテラン猟師さんが退いてしまっているのでバランスが保たれているとまで楽観はできませんが、肉の魅力に正直な人は猟師に憧れます!

 

肉なしで健康というライフスタイルも十分筋が通っていてなるほどなぁと納得することしばしばですが、肉食獣好きな私がわざわざ草食獣と同化する必要もないわけです。これから家畜は減っていって食糧難となり、時代は昆虫食を求めるという話もありますが、昆虫沢山集めるって大変そうだよね。小動物も食べるとこ少ないのよね。鹿最高。

というわけで、色々な想いはあれど、鹿を食ってすっきり生きているという今の暮らしが現在の私には合っているようです。今後、豆ばかりになるかもしれないし、羊牧場とか言い出すかもしれませんが、とりあえずのところはね。

ジビエがいいのは人ばかりでもないようで、愛犬にも人気ですね。

強制休業の1週間

降ってわいた時間である。

突如去った仕事もある。

強制的な連帯責任は腑に落ちないところもあるけど

これを機に、できることがあるのなら、きっと一番よかったなと

そう思うためにちょっと努力中です。

 

そう、亀成園はコロナで休業になってしまいました。

私と子供たちは何もないのですが、柱のお父さんが。

アイタタタ。でもまあ、仕方ないですね。

 

なにせこの夏はありがたいことに慌ただしかったから。

ゲストハウス業を本格的に頑張ろうって、ずっと準備してきたのがようやく動いて動いて、実った感じがあって、満足の仕事量でした。

そのことに私は満足していたけど、お父ちゃんはなんだか追われている感でいっぱいだったのです。その前からもずっといつも追われている感はあって、すっかり癖になっていて、どこかで軌道修正したほうがいいなとは思っていました。

 

だからといって高熱出してしんどい思いをして、気の毒ではあるのですが、

そういう状態にでもならないと休まない厄介な性質でもありますから。

私のように自己管理(怠け癖)が簡単にはできない働き者はいい面ばかりでもありません。

自分が追い込まれていることに気付いてもなかなか管理(怠け)できないことで、周りはとても助かってきたのですから。

 

そんな人のための病なのかもしれません。

あれこれ引き受け過ぎたことを一度整理して、そのままではなく形を変えて出直すために、身体が教えてくれているのかもしれません。

周りの人たちも、どんなに頼ってしまっていたか気付くのです。

 

幸い今はまだ夏休み期間でした。予約があった夏休み期間っていう別の問題はありますが、子供たちが学校に行けなくてという状況は回避できています。娘の誕生日に合わせて出かける用事がパーにはなりましたが、それは延期できる用事でした。

大丈夫、大丈夫。

 

病院の予約もまだ先ですし、出かける用事はオンラインに切り替えられたおかげで助かったし、食料もあります。買い物に行かなくてもいつも1週間くらい暮らせる状態を作ってきたのが実践できています。こっそり差し入れもきましたしね。

 

夏休み期間のおかげで、お父さんの仕事もそれなりに分担して、なんとか回っています。こんなことまで細かく日々やっていたの!と気付いて驚愕もしています。わかってはいたけど、人ひとりの力ってすごいものですね。尊いものですね。

 

発熱して陽性だとなったら、本人は10日間の隔離なのだとか。

濃厚接触者(同居人)は5日間。その後、症状が出なければ解放。

www.pref.mie.lg.jp

住んでいる地域によって基準は違うのかもしれませんが

三重県の案内に従って、家族もみな自主隔離していました。

 

対策が正しいのかとか、インフルエンザと変わらないのではとか、そんな細かいことを気にしていたらやってられないので、とりあえず不注意で学校には行かないように、道の駅に卵の納品も行かないように、郵便局も行かないように。犬の散歩はなるべく人が通らない道を選んで。犬に拒否されることもありますが、渋々いつもと違う道にもつきあってくれました。

まあ、そんなもので済むのですから、恵まれていました。

そしてお父さん以外、誰も熱も出さずに日々が過ぎました。

 

 

気が落ち着かず、思ったより野望(この機にめっちゃ片付けしよう&勉強しとこう)が進まない時間で、家事が増えて時間がかかってしまいましたが、書き物は進みました。掃除もわりと進みました。娘とかるた(百人一首)も真剣勝負できました。

 

しんどいお父さんも久しぶりに読書もでき、睡眠不足も解消されたようです。

人のありがたさをじっくり受け止めることもできたようです。

 

そんな時間って、必要ですね。

自分から進んで管理(さぼるとか怠けるとか自己愛を優先するとか)できないと、強制的に休養時間が与えられる。

よくできているものだなと驚きました。

 

この夏、亀成園のお客様も、急な発熱で来れなくなったという話がちらほらありました。

きっと、人一倍いつも気を遣って頑張っておられる方なのだろうと思います。

だからこそリラックスできる田舎旅を計画して、楽しみにしておられて、断念しなければいけなくなったことがお互いに残念でなりません。

けれど、次につながるならそれでいいですね。きっとバランスがとれています。

 

今回、強制休みを余儀なくなれたのは働き者のお父さんだけで、母子はどうということもなかったのですが、いつもいつも余裕かましていられるわけではありません。何が起こるかわからないことも再認識しておきたいです。調子乗っていると鼻っ面を折られるのが常なので、自省はかけておきたいですね。

 

二年前に書いた自分の言葉に傲慢さはなかっただろうか。

自身を無駄に過信してはいなかっただろうか。まだ時間があるので反省してみます。

kamenarien.hatenadiary.com

kamenarien.hatenadiary.com

まとめて読み返してみましたが、悪くなかったです。押し付けはないから波及力は低そうですが、それなりに品性が保たれた啓蒙ができていて安心しました。いつもスレスレですからね。

これでもかという健康食をベースに生きていても、睡眠不足と心の余裕がなければ容易に病にとらわれてしまうことも実感しました。それでも、休むことができて安心する場所があって、優しく力のある食べ物がある自給暮らしだと、回復はできそうです。

 

ゲストハウスは緊急の場合を除いて8月末まで休業です。

9月以降、またご縁がありますように。

個人的には9月はわりと余裕がないので、10月以降だとなお有難いです。

今日のゆったりとした気分が、近未来の豊かさにつながっていきますように。